なぜ「のどごし〈生〉」のプロレスCMにグッとくるのか? 担当者に“裏話”を聞いた仕事をしたら“人の夢”を実現できた(3/8 ページ)

» 2013年03月27日 08時01分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

リハーサルもなし

土肥:撮影は、2012年12月に開催された全日本プロレスファン感謝デーのイベント終了後に行われたそうですね。

山田:寺島さんと長州さんだけの試合をする、ということも考えました。しかし実際にプロレスの試合をしたあとのほうが、会場に熱が残っていて盛り上がるはず。そんな話をスタッフとしていて、全日本プロレスのファン感謝デーが終わったあとに、撮影をすることにしました。

 ファン感謝デーが終わったあとに、撮影用のセットチェンジに30分ほどの時間がかかったのですが、リングにプロレスラーの武藤敬司さんが登場してくれたんですよ。そして観客に向かって「お前ら、残ってくれるよな!」などと言ってくださったので、会場のボルテージは冷めないまま、寺島さんと長州さんの試合を行うことができました。

土肥:さきほど「基本的に仕込みはなし」と話されていましたが、長州さんのラリアットを寺島さんはまともに食らって、ノックアウトされました。リハーサルをしていないと、あれほど見事に倒れることはできないのではないでしょうか?

山田:リハーサルもしていません。ガチンコです! なので、本当に心配したんですよ。おっしゃるとおり、ラリアットを受けた寺島さんは大の字になって倒れました。スリーカウントされて試合に負けて……そのあとしばらく立ち上がることができなかったので、ハラハラしました。後楽園ホールにいる観客は「うおーーっ!」「うおーーっ!」といった感じで盛り上がっていたのですが、私たちは寺島さんの倒れている姿を見て、「た、た、立つよね……き、きっと」「だ、だ、大丈夫だよね……き、きっと」といった感じでした(笑)。

土肥:寺島さん、大丈夫でしたか?

山田:はい。実は、試合の1カ月半ほど前から、毎朝、寺島さんは自主練をされていました。また自主練だけでなく、全日本プロレスのカズ・ハヤシさんが特訓してくれたんですよ。

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