日本のスーパーは遅れている? 客のデータを分析しなければいけない仕事をしたら“客の迷い”が見えてきた(後編)(3/5 ページ)

» 2014年02月19日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

リアル店舗とECサイトの今後

ミディーの深谷由紀貞社長

土肥: 取引先からはこんな声があるのではないでしょうか。「迷っているお客は男の人が多いのかな、それとも女の人が多いのかな。それと年代も教えてくれないかな」などなど。

深谷: ありますね。男女・年代を知るためには、2つの方法があります。1つは「年齢認証カメラ」を設置する。もう1つは、お客があるコーナーにやって来たときに、スマートフォンなどを使って「チェックイン」する。

土肥: 良品計画が同じようなことをしていますよね。お客は「MUJI passport」というアプリをダウンロードして、買い物をしたり、お店でチェックインすると「MUJIマイル」が貯まる。そのポイントを使って、買い物ができるという仕組みですよね。一方の良品計画は、ユーザー情報を登録してもらうことで、お客の購買行動を把握することができる。

深谷: 弊社のサービスとスマートフォンのデータを連携させることによって、これまでにない情報を手にすることができるのではないでしょうか。

 また、ある商品はWebで盛り上がっているのに、リアル店舗では売れていないといったケースがあります。これは問題。やはりリアル店舗でも、お客にその商品を手に取ってもらわなければいけません。逆に、リアル店舗ではものすごく売れているのに、ECサイトでは売れていないケースもあります。

土肥: なぜ、そうした現象が起きるのでしょうか?

深谷: 例えば、あるシャンプーでこうしたことがありました。ECサイトでは売れているのに、リアル店舗ではあまり売れていない。おかしいなあということで、その原因を調べてみました。シャンプーのメーカーは「この商品は香りがいい」ことを宣伝していました。でも、Web上の口コミでは「ニオイがきつくない」ことが評価されていたんですよね。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.