日本のスーパーは遅れている? 客のデータを分析しなければいけない仕事をしたら“客の迷い”が見えてきた(後編)(4/5 ページ)

» 2014年02月19日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

土肥: 店頭のPOPなどでは「このシャンプーは香りがいい」ことをアピールしていた。つまり、メーカーの売り文句そのままで。

深谷: そうなんですよ。で、ある店では「この商品はニオイがきつくない」ことを強調したところ、売れ行きが伸びました。

土肥: ほほー。お店のスタッフは、ぼーっとしていてはいけないということですね。「この商品は売れないから、さっさと棚から落とすか」ということではダメ。なぜ売れないのか、ということを考え、さまざまな角度から分析しなければいけない。

深谷: ですね。

土肥: 今後、リアル店舗とECサイトはどのような形になっていくと思われますか?

深谷: これまでWebの世界ではデータ分析が進んできました。一方のリアル店舗では遅々として進んでいません。この両者の垣根が今後、取り払われると思います。そうすると、データがたくさんたまっていき、両方で売上アップのチャンスが広がるのではないでしょうか。

 今後、リアル店舗で買おうが、ECサイトで買おうが、どちらでもいい、という人が増えてくると思っています。適切なタイミングで、適切な場所で、適切な情報を得て、適切に買っていく。そうした環境が整いつつあるので、企業はそれに適したマーケティングを打ち出していけるかどうか。それがカギになってくるでしょうね。

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