進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

初めての人でもできる「白色申告」――やよいの白色申告オンライン編消費税8%時代の確定申告(12/12 ページ)

» 2014年02月14日 08時00分 公開
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 これで一連の作業は終了だ。実際の申告作業が何ごともなく進むとは限らない。あるいは納税額を見て「もう少し減らしたい」と思うことも珍しくない。例えば、減価償却の方法を変更することで経費を増やすなど、結果をみてからできる節税もある。

 と言うことで、確定申告書が完成してから修正する例も紹介しよう。まず、固定資産の償却方法を、定額法から一括償却に変更してみよう。これ以外にも経費の入力ミスや入力漏れなどがあると、修正によって収支内訳書、確定申告書の金額に差異が発生する。

 修正した場合は、再び「Step2 収支内訳書の作成」「Step3 確定申告書の作成」を開いて、各画面に変更がなくても「次へ」「次へ」と進んで再計算する必要がある。

やよいの白色申告オンライン 「Step1 減価償却の計算」から固定資産の編集をしてみよう
やよいの白色申告オンライン 定額法では3000円しか経費にならなかったので一括償却に変更する。6万円ずつ3年間で償却するので3000円の経費が6万円となる。終了したら収支内訳書、確定申告書を開いて再計算させよう
やよいの白色申告オンライン 修正して完成した収支内訳書。減価償却費が3000円から6万円になった
やよいの白色申告オンライン 収支内訳書2ページ目
やよいの白色申告オンライン 確定申告書第一表
やよいの白色申告オンライン 確定申告書第二表

 以上で、やよいの白色申告オンラインを使用した確定申告書の作成は終了だ。作業量は売り上げ先の数や領収書の枚数に左右されるが、難易度は高くない印象だ。未経験の人は記事を見ただけではピンと来ないと思うが、実際に記帳を始めてからつまずきそうなポイントも考慮しているので、始めて記帳する人は困ったときにもう1度読み返してほしい。

 いよいよ確定申告の受け付けが始まる。次回は青色申告ソフトを使用して、複式簿記による記帳を紹介しよう。

監修:税理士 木村聡子(きむら・あきらこ)

木村聡子

 2000年に木村税務会計事務所を設立。ブロガー税理士の草分け的存在。セミナー講師や執筆について多数の実績があり。カフェ好きが高じてオフィスをカフェ風にしてしまったほど。ブログでは税金に関するトピックだけでなく、カフェラリーのデータも掲載中。

事務所名:木村税務会計事務所

住所:〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-11-10 ケヤキアパートメント201

公式サイト:KIMUTAX.com


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