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» 2012年06月12日 08時01分 UPDATE

アニメビジネスの今:海外では圧倒的、音楽ビジネスに浸透するアニメソング (1/4)

AKB48が席巻している、昨今の日本の音楽シーン。しかし、長期的に見るとアニメソングも大きな位置を占め続けており、海外からの著作権収入では他ジャンルを圧倒しているのである。

[増田弘道,Business Media 誠]

アニメビジネスの今

今や老若男女を問わず、愛されるようになったアニメーション。「日本のアニメーションは世界にも受け入れられている」と言われることもあるが、ビジネスとして健全な成功を収められている作品は決して多くない。この連載では現在のアニメビジネスについてデータをもとに分析し、持続可能なあるべき姿を探っていく。


 2011年の音楽界はAKB48の年だった。オリコンが発表した2011年シングル売上ベスト10の1〜5位を独占。ベスト100でも10曲がランクインしただけでなく、派生グループのSKE48、NMB48、Not Yet、フレンチ・キス、ノースリーブス、DIVA、SDN48、メンバー個人も含めると何と29曲が入った。3曲に1曲がAKB48ソングということになる。前年のランクインは9曲だったことを考えると、まさに竜巻並の大旋風である。

 これにジャニーズの23曲、K-POPの14曲を加えると66曲となり、「日本の音楽界はAKB48とジャニーズ、K-POPしかないのでは?」という感覚にとらわれてしまう。そんな中で、アニメソングの状況はどうなっているのか。

AKB48、ジャニーズ、韓流、アニメでトップ100の4分の3

 登場人物が歌っているという体裁の曲がヒットした『けいおん!』の大成功から分かるように、近年アニメと音楽の関係性は非常に緊密になっている。そこで、オリコンのシングルランキングを調べたところ、2011年のベスト100にアニメソングが14曲ランクインしていた。

年間シングル売上ベスト100にランクインしたアニメソング(OP=オープニングテーマ曲、ED=エンディングテーマ曲、出典:ORICONエンタメ・マーケット白書2011)

順位 楽曲 プレーヤー 対象番組
19位 T.W.L/イエローパンジーストリート 関ジャニ∞ 『クレヨンしんちゃん』OP
28位 Don't Wanna Lie B'z 『名探偵コナン 沈黙の15分』主題歌
48位 ユメタマゴ NYC 『忍たま乱太郎 忍術学園全員出動!の段』ED
51位 カッコ悪い I love you! フレンチ・キス 『SKET DANCE』OP
56位 GOOD LUCK MY WAY L'Arc-en-Ciel 『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』
60位 友達の唄 BUMP OF CHICKEN 『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』主題歌
69位 Answer ノースリーブス 『べるぜバブ』ED
73位 希望山脈 渡り廊下走り隊7 『クレヨンしんちゃん』OP
74位 Fight Together 安室奈美恵 『ONE PIECE』OP
80位 CORE PRIDE UVERworld 『青の祓魔師』OP
89位 SCARLET KNIGHT 水樹奈々 『DOG DAYS』OP
93位 コネクト ClariS 『魔法少女まどか☆マギカ』OP
96位 In My Head CNBLUE 『SUPERNATURAL THE ANIMATION』OP
98位 Blue Bird コブクロ 『バクマン。』OP

 これは、K-POPと並ぶ曲数であり、AKB48とジャニーズに次ぐ勢力となる。そして、このAKB48、ジャニーズ、K-POP、アニメソングを合計すると80曲となり(アニメソングとジャニーズとのダブリが2曲、AKB48系とのダブりが3曲、K-POPとのダブリが1曲あるため正確には74曲)、寡占化が進んでいると言ってもいい状況にある。

 急伸したAKB48(2010年9曲)とK-POP(2010年7曲)に関しては、まだ安定したジャンルとは言えない。しかし、ジャニーズ(2010年23曲)とアニメソング(2010年15曲)は、すでに毎年一定のシェアを確保するに至っている。

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