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プロに聞く“自宅でおしゃれなカフェ飯”のコツ
M/13 CAFÉ 渋谷

 渋谷駅から明治通りを原宿駅へ歩いて5分ほど。車と人通りが賑やかな往来にあって、オアシスのようにくつろげる「M/13 CAFÉ 渋谷」がある。明治通りを見下ろす店内は渋谷にありながら落ち着いた客層で、夜はやや落とし気味の照明がリゾートのラウンジバー的ムードをかもしだす。

 同店は、カフェブームの最中の4年前、いわゆる当時に巷で流行っていた手作り感の強い“カフェ飯”とは一線を画す、上質の料理と雰囲気を提供する大人のカフェとしてオープンした。

 料理長の遠藤守さんは、元イタリア料理のシェフとして10年の経験を持つ。

 「実はカフェの経験は初めてでしたので、最初にメニューを考えた時、正直言いますととても戸惑いました(笑)。当時のカフェ飯のイメージは、かわいらしくて量が少ない。僕にとってカフェで出てくる食事は、イタリアやフランスのトラットリアのイメージでしたから、今までにやっていないものや、本格的な料理も、カフェというこだわりなく出していこうと思ったんです。そう考えると、とても楽しくなりましたね」

 同店に訪れるのは圧倒的に女性が多いが、意外にもごはんものや肉料理など、しっかりおなかに溜まるものが人気だそう。そこに、遠藤さんのメニューづくりのこだわりである「健康に良い」「プロならではの技」が生きている。

 では料理に慣れていないビギナーでも、買ってきたものをおしゃれに盛りつけられるコツとは。

遠藤さん

 「平面的だと料理が美味しそうに見えませんので、まずは“高さ”を出すことを心がけてください。赤、黄、緑といった彩りの良い食材や、女性に人気の高いエビやアボガド、ライチ、バナナなど、アジアンなイメージの食材を足すとおしゃれ感が増しますね」

(左)ココナッツ風味のチキンカレー (中)ブレットプディング アマレットの香り (右)クラシックガトーショコラと焼きバナナ添え

 カフェといえども「かんたんではない料理」を作ることをモットーにしている遠藤さん。そんなあふれるプロ意識を持つ方に失礼かな……と躊躇したものの、思い切って、「『+D Style』読者のために、誰でも簡単に作ることができて、ちょっと通でおしゃれに見える料理を教えてください!」という難問をお願いしてみた。

 少々悩まれながらも、教えてくれたのが以下のレシピである。お味は例えるなら“イタリア風タコライス”で、甘さと酸味が調和し、後味はかなりスパイシー。こんな一皿をさっと出せば、女性にも男性にもウケること間違いなしである。ぜひおためしあれ。

「スパイシーミートとチーズ入りサラダ風カフェご飯」
スパイシーミートとチーズ入りサラダ風カフェご飯

材料(約2〜3人分)
・缶入りミートソース 1本
・たまねぎ 1/2個
・ズッキーニ 1/2本
・パプリカ 1/2個
・お好みでバジル、タイムなどのハーブ
・タバスコ、適量(または、カイエンペッパー)
・ブラックペッパー 2g

盛りつけ用
・ご飯 適量
・チェダーチーズ 適量
・サニーレタス 1/2個
・アボガド 1個
・トマト 1個
・マヨネーズ適量

作り方
〔スパイシーミート 〜家庭バージョン〜〕
@ フライパンでパプリカ、玉ねぎ、ズッキーニを炒める
A @にミートソースを入れてあわせる。(このときお好みでハーブも入れる)
B Aにケチャップを適量加えて味を整え、タバスコ(もしくはカイエンペッパー)でお好みの辛さにする

盛りつけ
@ 器の中央にごはんを高く盛り、スパイシーミートを上からかける
A @にチェダーチーズを散りばめ、マヨネーズを格子状にかける
B Aの周りに手でちぎったサニーレタスや、一口大に切ったアボガド、トマトなどを飾って盛りつける

SHOP M/13 CAFÉ 渋谷

http://www.create-restaurants.co.jp

東京都渋谷区渋谷1-16-14メトロプラザ2F
03-5766-9111
営業時間11:30〜23:00(LO22:00)
定休日は施設休館日に準ずる(年1回)

取材・文/似鳥陽子