お礼は心の中だけで言わないアラフォー起業家の“継続拡大”人脈術

せっかくお会いしたのにお礼メールができなかったり、先に相手からメールをもらってしまったりということがよくある。よい出会いでも相手に表現しなくては伝わらない。いい表現よりも素早い対応が必要なのだ。

» 2009年07月15日 15時15分 公開
[加藤恭子,Business Media 誠]

 多忙な日々が続くと、初めてお目にかかったステキな人へのお礼メールができなかったり、先に相手からメールをもらってしまったりということがある。

 場合によっては、「忙しいから明日にしよう」「じっくり文面を練りたいから少し寝かせよう」などと考えていると御礼メールをできないままにタイミングを逸してしまうこともあり得る。相手がお礼メールを送ってくるタイプであれば、後からになってしまっても返信すればまだよいが、そういうタイプでなければ、そのまま接点がなくなってしまう可能性もあるのだ。

 ここで少し考えてみたい。

A メールを入れたかったのだけどタイミングを逃しちゃっただけで、本当にお会いできてよかったです(と心の中で言う)

B なんか、会ってみたけど予想と違っていまいちだったな。今後は接点いらないかも。放っておこう(と考える)

 この場合、AもBも相手に対してのアクションがない。なので、相手には何も伝わらないのである。もし、無表情な人であれば会った時に、相手が「あれ、この人なにも関心がないのかな」という印象を持つ恐れもあり、さらにはお礼メールもないので、そのままつながりがなくなってしまう懸念もあるわけだ。

 私も本当に多忙でタイミングを逸してしまうこともある。だが、なんとか時間が取れたときは、できるだけお礼メールを入れるようにしている。

 先日は知人の紹介で若手イケメン社長にお会いしたが、その人から「目からうろこが落ちました」というメールが先に入っていた。また、業界の著名人が主催したブログディナーにも参加したが、席が近かったブログマーケティングの専門家や、iPhoneなどに詳しい媒体をご自身で運営されている人に大変お世話になったので、お礼のメールを入れたところ丁寧な返信をいただいた。

 最近自分自身が言われた(メールされた)お礼文で気の利いた表現があれば、それを保存しておくのも、今後のお礼メール作成に役立つかもしれない。私がもらったものではこのようなものがあった。

  • お近づきになれただけで光栄です
  • 早速ブログをRSSリーダーに登録させていただきました
  • ついったー(※原文ママ)でフォローさせていただきました

 単にお世辞と取られる可能性もあるかもしれないが、少なくとも相手を不快にさせることはない文言である。

 そんなわけで早速名刺入れを開けて、最近お会いした人の連絡先を見てみてほしい。会ってそのままになっている人なのに、「これからもお会いしたい」人が放置されていないだろうか。まずはお会いしたことに対してのお礼を伝えたい。

著者紹介:加藤恭子(かとう・きょうこ)

 IT誌の記者・編集者を経て、米国ナスダック上場IT企業の日本法人にてマーケティング・広報の責任者を歴任。外資系企業ならではの本社へのリポートの方法や、離れた地域にいる国籍の違う同僚とのコミュニケーションを通じて、効率よく実施する仕事のノウハウを高める。現在は、その経験を生かし、IT企業・組込み系システム企業のマーケティング・PR(広報)のコンサルティングを行うビーコミの代表取締役として活動。日本PR協会認定PRプランナー。

 日経BP社、翔泳社、アイティメディア、ダイヤモンド社、アスキーなどで連載や記事も寄稿。インターネットを活用したコミュニケーションも研究しており、複数の学会などでブログコミュニケーションやネットPRに関する発表をしているほか、「CGMマーケティング」(伊地知晋一著、ソフトバンククリエイティブ刊)の編集協力も務めた。青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。現在は某大学院の博士課程に在籍し、引き続きコミュニケーションを勉強中。


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