あなたは焼畑系? なぜ誰からも紹介してもらえないのかアラフォー起業家の“継続拡大”人脈術

全く誰にも紹介してもらえない人というのも存在する。こんな人は、せっかく紹介した相手を散々使い倒して、荒れ果てた状態にして使い捨てていく「焼畑農業」タイプだったりする。もしあなたが“焼畑系”なら、いっそ紹介する側に回ってみてはいかがだろうか。

» 2009年05月19日 12時00分 公開
[加藤恭子,Business Media 誠]

 偶然にも「面白い人がいるから会って見ない?」と言われ、複数の人から同じ人を紹介されることがある。そんなときは、一度会ってみるようにしている。複数の人から紹介されるということは「この人とこの人を会わせたら、何かよい化学反応がおきそう」と複数の人が思ったということでもあるからだ。

 以前、こうやってある会社の社長を紹介された。マーケティング系の著書もある人で、いろいろと刺激を受けたものである。

 言い換えると、全く誰にも紹介してもらえない人というのも存在する。私も、久しぶりに連絡をくれた人に会って見ると「とにかく加藤さんの人脈を紹介してほしい。まずは加藤さんがやっている懇親会に混ぜてほしい」という人だったりすることがある。

 そのときにはその人に対して評価を行う必要がある。それは自分の大切な友人や知人への紹介に値するか? ということである。そのときに、過去のその人とのやり取りを思い起こすのだ。「あ、困ったときだけ連絡してくる人だったな。そういえば、1年前も頼みごとをしてきて、その後連絡してこなかったっけ」「以前人を紹介したらクレームにつながったなあ。いきなり消えてしまったことがあったのだった」といった記憶がよみがえってくる。

 ここでポジティブな内容が出てくれば紹介につながる。また、久しぶりに会ってみて、その人の現在のスタンスや考えを聞き、自分の友人にプラスになりそうだと感じられたら、紹介したり、懇親会に招いたりしている。

 誰からも人を紹介してもらえない――と嘆く人は、「紹介したら、紹介者が相手に喜ばれる人になっているか」を考えてもよいかもしれない。また「紹介してくれ」と連呼する人に限って、自分は誰も知人に紹介していない人がいたりする。

 紹介後に、相手を散々使い倒して、荒れ果てた状態にして使い捨てていく「焼畑農業」タイプの人がいる。こんな人の特徴は、遊び仲間や興味の対象が頻繁に変わること。よく知らない人を大げさに誉めまくるのも特徴だ。紹介をした相手からのクレームで「あ、この人は焼畑系だ」と気付くことがある。そんな場合は、自分の友人に失礼なので紹介をするのをやめるようにしている。

 もちろん本人に対して「あなたは私が紹介した人を大事にしないので、もう紹介できません」と言ったら角が立つので、「今は懇親会はしていないんですよ。やるときに声をかけますね」とお答えしたり「ちょっと今は紹介できそうな人がいないので、探してみますね」などと返事をしておくことが多い。

 もし、自分は誰からも人を紹介してもらえないと嘆く人がいたら、自分のほうから人を紹介する側にまわってみてはどうだろうか? そのときに「なぜ自分は人を紹介してもらえないのか」の解が見えるかもしれない。

著者紹介:加藤恭子(かとう・きょうこ)

 IT誌の記者・編集者を経て、米国ナスダック上場IT企業の日本法人にてマーケティング・広報の責任者を歴任。外資系企業ならではの本社へのリポートの方法や、離れた地域にいる国籍の違う同僚とのコミュニケーションを通じて、効率よく実施する仕事のノウハウを高める。現在は、その経験を生かし、IT企業・組込み系システム企業のマーケティング・PR(広報)のコンサルティングを行うビーコミの代表取締役として活動。日本PR協会認定PRプランナー。

 日経BP社、翔泳社、アイティメディア、ダイヤモンド社、アスキーなどで連載や記事も寄稿。インターネットを活用したコミュニケーションも研究しており、複数の学会などでブログコミュニケーションやネットPRに関する発表をしているほか、「CGMマーケティング」(伊地知晋一著、ソフトバンククリエイティブ刊)の編集協力も務めた。青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。現在は某大学院の博士課程に在籍し、引き続きコミュニケーションを勉強中。


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