コンセプトを大転換した新型ベンツAクラス、街や峠で実力を試した試乗インプレッション(2/5 ページ)

» 2013年03月25日 08時00分 公開
[吉村哲樹,Business Media 誠]

これまでにない「遊び心」が随所に散りばめられたデザイン

 インテリアのデザインも、かなりスポーティな演出が施されている。ヘッドレスト一体型のスポーツシートに、SLS AMG譲りの丸型エアアウトレットのデザインなどが、ドライバーを何となく「その気にさせてくれる」。

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 だが同時に、これまでのメルセデスのモデルにはあまり見られなかった「遊び心」を生かした意匠も随所に見られる。例えばメーター。クロノグラフの文字盤と針を想起させる立体的なデザインが施されており、何となくガジェットとしての面白さを感じる。また、前席のステップカバーには、「Mercedes-Benz」の文字がライトアップされる仕掛けが埋め込まれている。

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 ひょっとしたら、保守的なメルセデスファンの中には、こうしたガジェット的な仕掛けに眉をひそめる人もいるかもしれないが、逆に言えばメーカー側の「新しいユーザー層を取り込もう」という意欲が、この辺りに表れているようにも思える。

 ちなみに、前席の着座位置は結構低めで、これまたスポーティな雰囲気を盛り上げてくれる。ただやはり、ローフォルムな外観の印象どおり、後席のスペースは決して広くない。身長177センチの筆者が座ると、ヘッドクリアランスがほとんどなくなってしまう。ただ試乗車には、オプション装備の開閉式のガラスルーフが備わっていたため、実際にはさほど天井の圧迫感を感じることはなかった。

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