第55鉄 乗り物いっぱい富士山めぐり(後編)奇想天外なバスに乗る杉山淳一の +R Style(2/5 ページ)

» 2011年12月21日 06時37分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

 トーマスランド号は外観にトーマス柄を描いただけではない。客室内の壁、天井、シートカバーにトーマスとなかまたちがびっしり描かれている。窓ガラスにも機関車のシルエットがあって、車両当てクイズを楽しめるようにしたらしい。もしかしたら……と、窓のスクリーンを降ろしてみたら、やっぱりここにもトーマスのロゴが! 徹底している。

 車内にはチビッ子が喜びそうな仕掛けがふたつ。ひとつはトーマスとバーシーの座席。背もたれがトーマスとパーシーの立体モデルになっていて、まるでトーマスに抱きかかえられているような感じだ。「寄りかかったら背中が痛いじゃないか」なんて野暮なことは言わず、あえて座らないで向かい側に座りトーマスとにらめっこしてもいいと思うぞ。

トーマスランド号の車内はトーマスだらけ(左)。大人も独占したくなっちゃうトーマス席。通路の反対側はパーシー席(右)

 もう1つのお楽しみは、運転室の後ろに作られた「こども用運転台」だ。シンプルだけど本物そっくりに作られている。運転士がいる左側ではなく、右側に作られているから、前方の風景を見ながらレバーを操作できちゃうという仕掛け。思わず座ろうとして、ふと男の子の視線に気がついた。どうぞどうぞ、譲ります。というより、もともとキミたちの席。あはは……。

チビッコに人気のミニ運転台。電車が駅に近づいたら「ほらほらブレーキ!」って声をかけてあげよう。慌てるぞ(左)。日よけスクリーンもやっぱりトーマス。細かい演出だ(右)

 こんなにいろんな仕掛けを用意してあるにもかかわらず、トーマスランド号は普通列車。つまり特別料金は不要で、乗車券だけで乗れる。富士急行さんは太っ腹だ。運行時刻は富士急行のWebサイトで公開されているから、この電車を狙って乗ろう。

こちらはフジサン特急。もとJRのジョイフルトレインを譲受した。JR時代は前後に展望車があったが、富士急行では前後に分割して2編成で運用している。列車によって、展望車が富士山側だったり逆側だったりする
フジサン特急も気になる? では、2006年に乗った時の写真をどうぞ。こちらは展望車から
フジサン特急の中間車にはラウンジもある。グループで旅するならこちらがオススメ

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