宇宙からの画像で、どんなビジネスが生まれるのか仕事をしたら“宇宙”に飛んだ(中編)(2/5 ページ)

» 2015年03月11日 08時00分 公開
[土肥義則Business Media 誠]

ビッグデータや IoTとの親和性が高い

アクセルスペースの中村友哉CEO

中村: 宇宙に小型衛星を50機ほど打ち上げる。そうすることで、頻繁に地球を見ることができます。まずは3〜5機ほど打ち上げて、特定のエリアでは1日1回撮影できるようにします。その後、衛生の数を増やしていって、最終的には50機ほど。そうするとカバーできるエリアは広がり、かつかなりの頻度で撮影することができます。

土肥: Google Earthが頻繁に更新されるといったイメージですか?

中村: はい。

土肥: なるほど。でも、それをどのような形で使うことができるのでしょうか?

中村: 昨日、今日の画像を比較することができますよね。そうすると、ちょっとした変化に気づくことができます。例えば、農業をしている人たちにとっては、穀物の成長具合が分かるようになります。

 このほかにもエリアマーケティングに使えるようになるのではないでしょうか。毎日撮影することによって、何時ごろにこのエリアが渋滞する。クルマがこのような流れをしているから渋滞する。人がこのように流れているから渋滞する。こうした情報を得ることで、さまざまな対策をとることができるでしょう。倉庫をどこにつくろうかなあと思っている人にとっては「ここは渋滞するから違うところにつくろう」と最適地を見つけるようになるかもしれません。

 宇宙からの画像を毎日見ることができるアプリをつくれば、これまでにないビジネスが生まれてくるはず。例えば、過去と今を比較して、そこから有用な情報を抽出することができるので、ビッグデータや IoT(Internet of Things)との親和性が高いと思っています。

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