そんなオンリーワン戦略が主流かと思いきや、なかには高低をうまくつかいわける方針をとるプレイヤーもいる。「2013年度オーバーレイマットレス市場売上金額ナンバーワン」という勇ましい冠がつく、通販マットレスの雄・トゥルースリーパーだ。
「信頼の低反発ブランド」というキャッチコピーが付いているとおり、ここは商品名から宣伝文句までいたるところで「低反発」を押し出している。じゃあ、「高反発」は否定しているのかというとそうではなく、しっかりと「トゥルースリーパー cero」という「高反発」をうたうマットレスも販売しているのだ。
このようにベンチャーやホームセンターなど異業種からの参入組や海外勢が「反発」をめぐってしのぎを削っているなかで、国産寝具メーカーはどうしているのかというと、「点」で迎え撃つというのが主流のようだ。
例えば、サッカーの三浦知良選手やネイマール選手の共演や、大リーグの田中将大選手などビックスターを次々と起用し、エアウィーブに対抗するかのように、全日空国際線ファーストクラスにも導入を果たした東京西川の「エアー」は、特殊立体構造という「点のポコポコで支え、圧迫を分散」ということの優位性を科学的に検証し、高低反発両陣営がやりあう「体が沈む」「押し上げる」という水掛論に巻き込まれることをうまく回避している。
「ムアツ布団」でおなじみの昭和西川も同様で、1971年から床ずれ防止用として病院向けに開発して納入100カ所以上、累計販売台数400万台という輝かしい実績と「床ずれ」をイメージさせるマツコデラックスを起用し、「凹凸形状の点で支える」ことのメリットを訴求している。
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