連載
» 2015年03月10日 08時00分 UPDATE

窪田順生の時事日想:仁義なきマットレス戦争を制する次のキーワードは何か (1/4)

マットレス業界の競争が熾烈さを増している。ある会社は「低反発」のメリットをうたえば、別の会社は「高反発」のメリットを強調する。さらに別の会社は……といった感じで、言葉のイメージ争いを繰り広げているだけなのかもしれない。

[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生氏のプロフィール:

1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。


 浅田真央ちゃんのCMでおなじみの高反発マットレス「エアウィーブ」が絶好調だという。6万〜9万円という価格帯ながら飛ぶように売れて、すでに100億円も売り上げているんだとか。

 愛知県のベンチャー企業が開発し、2007年6月に発売して以降、真央ちゃん以外にも北島康介選手など多くの有名アスリートから支持されていることもあって加速度的に売り上げを伸ばし、今や日本航空の国際線ビジネスクラスや石川県の有名旅館「加賀屋」などで続々と採用されるなど、オーバーレイマットレス(ベットや布団の上に敷くマットレス)のなかでも確固たる地位を確立している。

 その人気の秘密は、マットが「高反発」ゆえ体を押し返す力が強く、寝返りが楽にうてることなんだとか。

 地方発のベンチャーが大成功を収めるなんて素直に喜ばしいことだと思う半面、なにやら釈然としない部分もある。

 すいぶん前に、筆者は腰痛に悩まされていたのでテンピュール枕だとか、低反発マットなんかを購入したこともあったのだが、たしかあのころは「低反発」が体にフィットして健康的だみたいなことが言われたように記憶をしているからだ。

yd_kubota1.jpg (出典:エアウィーブ)

 そんな疑問を抱いてエアウィーブの公式Webサイトを見ていたら、やはり同じような問い合わせが多いようでこんなFAQが掲載されていた。

Q04 低反発マットレスとの違いはどこですか?

低反発マットレスとの最大の違いは寝汗をかきにくく、年間を通して同じ寝心地です。空気の流通がしやすい構造になっていますので、常に乾燥した状態でご使用頂けます。

 要するに、低反発よりも優れていますよというわけだ。エアウィーブと同じく「高反発フォーム」をうたうイタリアのマットレスブランド「マニフレックス」もやはり宣伝文句のなかで低反発を引き合いに出す。

 「低反発フォームは一度圧力がかかって沈むと、沈んだままの状態を保ちます」として、「高反発」のように押し上げる力には指圧効果や血流の促進になるということを、弾性測定検査などのエビデンスをまじえながら解説をしている。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

注目のテーマ