1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』、『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。 日本全国列車旅、達人のとっておき33選』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP。
2014年8月12日の夕刻、フジテレビで『8.12日航機墜落 30回目の夏 生存者が今明かす“32分間の闘い” ボイスレコーダーの“新たな声”』という番組が放送された。番組では1985年8月12日に起こった日本航空123便墜落事故について「墜落機のボイスレコーダーの原音に近い、明瞭な音声テープが見つかった」とし、コクピットの会話を再現。事故調査報告書では「聞き取れなかった」と伏せ字になっていた約60カ所のうち18カ所を明らかにした。最新の音響解析技術を使った原因究明が印象的だった。
録音されていた爆発音について、事故調査報告書にある「ドーン」の1回だけではなく、3回だった。米国の専門家は、最初の爆発音が機体と空気の両方から伝わったと分析。金属と空気で音の伝達速度に差があるとして、そこから計算して爆発音の発生位置を突き止めた。
結果としては事故調査報告書にある「圧力隔壁原因説」を裏付けた格好で、「新事実」ではなかった。しかし、撃墜・テロなどの他説をハッキリと否定できた。事故原因に関する雑音が消えたことは、再発防止に大いに貢献する。説得力のある報道番組だった。
では、鉄道の事故はどうか。
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