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» 2013年09月26日 07時00分 UPDATE

ビジネス英語の歩き方:『半沢直樹』の世界、外国人に英語で説明するには何といえばいい? (1/3)

最終回の視聴率が42.2%と大ヒットとなったドラマ『半沢直樹』。このドラマが描く日本の銀行社会を外国人に説明しようと思うと、ちょっと大変かもしれません。「同期」「出向」など英訳が難しいキーワードが多いのです。

[河口鴻三,Business Media 誠]

「ビジネス英語の歩き方」とは?

英語番組や英会話スクール、ネットを通じた英会話学習など、現代日本には英語を学ぶ手段が数多く存在しています。しかし、単語や文法などは覚えられても、その背景にある文化的側面については、なかなか理解しにくいもの。この連載では、米国で11年間、英語出版に携わり、NYタイムズベストセラーも何冊か生み出し、現在は外資系コンサルティング会社で日本企業のグローバル化を推進する筆者が、ビジネスシーンに関わる英語のニュアンスについて解説していきます。

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ロスジェネの逆襲 第3弾『ロスジェネの逆襲』

 視聴率が毎回のように30パーセント超、最終回は42%を超えた大人気ドラマ『半沢直樹』。原作の『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』のネタをドラマ化したものですが、2014年あたりにも続編が作られそうな勢いです。

 半沢直樹の原作シリーズは現在、雑誌で第4弾『銀翼のイカロス』を連載中。原作者の池井戸潤さんは「頭取になるまで描きたい」という意気込みとのことなので、長期的には第2の『島耕作』を目指してリベンジしながら頭取にという話もあるようです。

 この作品、上司のパワハラ、支店長の背任、融資先との癒着、公私混同、職権乱用、不正融資、浮貸し……と、金融機関ならではのスキャンダルがてんこ盛りです。サラリーマン社会にはありがちなエピソードも多く、他の業界で仕事をしていても「うん、なるほどありそうだね」という話ばかり。

 そこで今回は、このドラマを日本の会社カルチャーを英語で紹介するための素材として活用してみることにしましょう。

不渡り手形は銀行に「跳ね返される」のだ

 ドラマの冒頭、ある鉄鋼会社のオーナーと銀行支店長の癒着が描かれ、その融資先が計画倒産する話が出てきます。これを英語で言えば、

The branch manager and the owner of the steel product manufacturer conducted an intentional bankruptcy.

となります。

 計画倒産は、「a prepared bankruptcy(準備された倒産)」とか、事前に計画されたというニュアンスで「a planned bankruptcy」ということもできます。いずれにしても意図的な倒産ということで「intentional(意図的に)」は使えます。ゴルフ中継などで「松山選手は、インテンショナルフックを打ちましたね」などと解説者がいう、あのインテンショナルですね。

 倒産に相当する英語は「bankruptcy(バンクラプシー)」ですが、多くの場合企業が振り出した手形、あるいは小切手が不渡りになることによって企業は倒産という判断をされます。不渡りを出すことを英語では、「bounce a check(バウンス ア チェック)」といいます。このバウンスという単語は「跳ね返る」という意味で、小切手を受け取った人が銀行にそれを渡して現金化しようとしたときに拒否される、跳ね返されるというところから手形や小切手の不渡りを意味するようになりました。

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