コカ・コーラのようなマーケティングが、日本でできない理由仕事をしたら“会社に足りないモノ”が見えてきた(1/7 ページ)

» 2013年08月08日 08時08分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 下の表を見ていただきたい。これはコンサルティング会社のインターブランドが発表した「企業のブランド価値評価ランキング」(2012年※)だ。昨年で13年目の発表となるが、「コカ・コーラ」が13年連続でナンバーワンの地位を維持している。ちなみに日本企業のトップは「トヨタ」で、10位にランクインしている。

※ブランド評価は、企業の財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、ブランドによる将来収益の確かさ――この3つの観点から分析されている。
インターブランドが発表した「企業のブランド価値評価ランキング」(2012年)

 と、ここまで読んで「ふーん、それがなに? ブランド価値よりも、売り上げや利益を上げるほうが大事でしょ」と思われる読者もいるだろう。もちろん企業の成長を考えればそうした数字も大切になってくるが、「今後の経営にはブランド価値を上げることが大切だ」と言い切る人物がいる。その名は、Neo@Ogilvy(ネオ・アット・オグルヴィ)でマーケティング関係の仕事に携わっている山崎浩人さんだ。

 山崎さんはデジタルマーケティングという手法を使って、これまでさまざまな広告を手がけてきたが、なぜ「企業のブランド価値を上げることが大切」と考えるようになったのか。また、なぜブランドランキングに日本企業の名前が少ないのか。Business Media 誠編集部の土肥義則が聞いてきた。

プロフィール

山崎浩人

携帯事業者キャリアレップCEO、電通グループ/クロスメディア事業者(テレビコンテンツxモバイル)CEOなどを歴任し、現在はNeo@Ogilvy(ネオ・アット・オグルヴィ)でチーフ・マーケティング・プロデューサーを務める。

フィリップ・コトラーの「マーケティング3.0」具現化施策として「Social Value Branding by Marketing3.1」を開発。日本自動車メーカー8社共同プロジェクト「Drive Japan」の総合プロデューサーのほか、中央大学ビジネススクール戦略経営アカデミー講師などを務める。


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