その「痛み」どうしていますか? “我慢は美徳”という日本人(3/5 ページ)

» 2012年11月29日 07時00分 公開
[Business Media 誠]

知っておきたい「痛み」の種類

 ところで、痛みには種類があることをご存じだろうか? 冒頭で述べた通り、痛み、医学用語で「疼痛(とうつう)」は、身体の異常、異変を知らせるサインだ。外的刺激から危険を察知し、身体を守る「防御反応」の役割と、身体に異常があることを知らせる「警告・危険信号」の役割を持ち、「生命活動に必要なもの」とさえ言えるという。

 しかし、疼痛の中には「生命活動には必要でない痛み」もある。これは「痛み」そのものが「治療を必要とする病気」のケース。日常的に何となく感じる胃痛や軽い偏頭痛、関節痛、腰痛といった、命には関わらないが慢性的に続く痛みがそれだ。

 ファイザーのアンケートに登場したような、慢性的な痛みに悩み、苦しんでいる人は、推計で2000万人とも言われており、今、少なくない。もしかしたらあなたも気づいていないだけで、いや、より正確には「大したことはないと無意識に我慢」してしまっているだけで、こうした「生命活動に必要でない痛み」を抱えているかもしれないのだ。そこで、痛みの種類について、ここで簡単に概観してみることにしよう。

 発症のメカニズムから大別すると、痛みは「侵害受容性疼痛」「神経障害性疼痛」がある。医学用語が出てきたので、難しいなあと感じられた方もいるだろう。最初の「侵害受容性疼痛」は、身体に損傷を起こす、もしくは起こす可能性のある刺激を「侵害刺激」ということからこの名がある。ぶつけたから痛い、尖った物をつかんで痛いなどを含む、痛みとしては一般的なものだ。

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