実は当初、オフィスグリコのターゲット層として想定していたのは女性層だったという。ところが、いざふたを開けてみたら7割が男性だったのだ。
「これは意外でしたよ」(苦笑)。
これについては未婚男性が中心だとか、年配の既婚男性はメタボ対策などで食べないといった見方もあるようだが、相川さんの分析は次のようなものだ。
「若い男性たち(主として未婚)は、朝食代わりにリフレッシュボックスのお菓子を食べるようです。30代以上の男性(主として既婚者)は、メタボがどうという以前に、とにかくストレスを軽減し、あるいは空腹を満たすことを優先して食べているようです」
……というわけで結局、食べる時間帯や理由が異なるだけで、年齢・結婚歴を問わず、男性陣に広く支持されているというのが真相のようである。男性:女性=7:3という比率は、当初予想していた女性層が食いつかなかったというよりは、男性層が想像をはるかに超えて食いついたということだろう。
それは別の効果を生み出している。それまで職場で間食することなどなかった、従ってお菓子の種類も魅力も知る機会の少なかった男性たちがリフレッシュボックスで味を覚え、社外でも自ら買うようになったということだ。
「当初は『コンビニエンスストアなどの売り上げを圧迫するのではないか』という懸念を口にする人々もいました。でも、実際には圧迫するどころかその逆で、新規需要を創造することになっていると私は判断しています。オフィスグリコは今や“有料試食”と言うべき位置付けになっていると思います」と相川さんは力強く言い切る。
ちなみに、オフィスグリコの一番の売れ筋はフレンドベーカリーとビスコで、これは事業開始当初から10年にわたって不動ということだ。
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