“町のおかしやさん”は幸せと中毒のもと郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)

» 2009年08月13日 07時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]
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調査だけでなく買いました

 私が必ず買うのはみながわ製菓「元祖 とうがらしの種」。コンビニだと155円だが、まちおかでは126円。モンドセレクション受賞のお菓子のギンビス「アスパラガス」、サクっと習慣性が高い東ハト「ハーベスト」もヤバい。おっとずいぶん長居をしてしまった。店頭調査かつ迷いの果てに、とうがらしの種などを買って退散した。

お菓子中毒は幸せのもと

 さてお菓子、どこで買うと幸せになりますか?

 私は昔、100円玉、いや50円玉を握りしめて、お菓子屋さんに行っていた。あれこれと品定めした挙げ句、「ライスチョコレート」を2個買ったり。ひと昔前、昭和の時代、訪れるだけでワクワクするようなお菓子屋さんが町にはあった。今の子どもたちは夢を感じないコンビニやスーパーのお菓子売り場にしか触れられなくてちょっとかわいそうな気がする。

 コンビニの菓子棚、味が想像できない新製品や、ぎりぎりコストを切り詰めたというプライベートブランド(PB)ばかりで夢がない。自社チェーンの都合が顔を出している。スーパーのお菓子売場はまさに“場所貸し”。NBの棚占有合戦の結果として、売り場が生き生きとしていない。大袋主体のディスカウントストアは、おじいちゃんおばあちゃんが孫に土産を買う感じで、お菓子屋の楽しさが感じられない。

 だが、まちおかからは昭和のお菓子屋の香りが匂ってくる。100円玉というわけにはいかず、500円玉か1000円札になるが、お菓子屋さんが持っていた本来の楽しさがある。そもそもまちおかの店名の由来は「町のおかしやさん」だ。

 お菓子にはやめられない習慣性、中毒性がある。カラダに悪そうと思ってもつい手を出してしまうお菓子中毒。でもチマタをにぎわす錠剤や白い粉でなく、お菓子の中毒なら平和ですよね。

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