■売上進捗を徹底管理せよ:
企業として大きな転換期を向かえている野望商事。これまで週に1度だった営業部全体のミーティングの回数を増やし、より詳細な数値を報告することになった。営業1部では、何年も前の課長がつくったお手製Excelワークシートを更新することで進捗を管理をしていたのだが、今のシートでは情報が全然足りない。さて、どうする!?
細かい数字の報告をしなければならなくなり、他のスタッフが作成したExcelワークシートの計算式を解読しながら時間をかけて改変。メンバーに新しいフォーマットのExcelワークシートを配布した。
倉田 まあ、ということで。私が夜なべして作り直したこの新しいExcelのワークシートに、今の進捗を入れてメールを送るように。
部下1 え! Excelにデータを入れてメールで共有するんですか? 結構時間がかかりそうだな……。営業に行くのがおっくうになりますよ(ぼそり)。
倉田 ん? ちょっと最後聞こえなかったけど、これも全社で決まったことなんだ、しょうがないじゃないか! じゃあ頼むよ。
部下1 ……はい。
倉田 ふう。そろそろみんなからメールが届いている頃だな。あれ? あいつ、昔のフォーマットで送ってきている。おや、こいつはせっかく作ったExcelの数式を壊しているぞ。おいおい、これじゃ、もう1回メール送ってもらわなきゃダメだな……
部下1 倉田課長からメールだ。なになに、もう一度データを入力し直して送ってほしい? うわー、面倒くさい! もう、今日のアポは延期にしてもらおう。
倉田 やっとデータがそろった。これを報告用のExcelにまとめて……、と。あー、もう終電か。しょうがない、明日、朝早く来てやるしかないな。
新しいフォーマットのExcelワークシートを全員で共有するのにも、データを入力してもらうのにも四苦八苦。Excelワークシートを開いて入力し、メールを送って……というようにいくつものステップがあって手がかかるだけでなく、誤入力や不意の計算式の変更に気を配る必要もあって、その作業にメンバーは消耗。営業に使う予定だった時間をムダにしてしまった。
細かい数字を入力してもらうとなると、メンバーに大きな負担がかかるな――。こう考えた倉田は、それぞれのメンバーが簡単にデータを入力でき、そのデータをみなで共有できるツールを探すことにした。いろいろ探すうちに、日報管理で使い始めた「kintone」の中に、売上報告の情報を共有するのに便利なアプリがあることを発見した。
倉田 ということで、全社的に細かい数字を共有しなければいけないことになったんだけど、これまで使っていたExcelの管理シートを廃止しようと思う。今のシートを使い回すとより煩雑になるし、営業に行く時間が取られてしまうからな。
部下1 進捗管理にExcelを使わないんですか? いったい、どうやって管理するんですか?
倉田 今、日報で使っている「kintone」の中に「案件管理アプリ」というのがあるんだ。今回、管理シートの仕様を変えて置いておくから、そこにみんなが都合のいい時間に入力すればいいんだ。ほかのスタッフの進捗も分かるから、互いにカバーしあうこともできるぞ。
部下1 このシート、変更履歴も残せるんですね。
倉田 そうなんだよ! キミにも上向きの折れ線グラフが描けるような変更を期待しているよ!
部下1 うわ、地味にプレッシャーかけてきますね……。それじゃ、営業行ってきます!
全員が1つのアプリにデータを入力するようになったことから、営業部の全体会議の準備が非常にラクになった。互いの進捗や変更履歴も確認できるようになり、売上をカバーし合ったり、アドバイスをしあったりというメンバー同士のやりとりも活発になった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:サイボウズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:誠 Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2013年11月20日