おじぎはしないほうがいい――動画で見るプロ講師のあいさつ術(前編)プロ講師に学ぶ、達人の技術を教えるためのトーク術(1/3 ページ)

もうじき4月、新入社員研修の季節です。読者の中にも講師に任命されて緊張している人もいるのではないでしょうか。新人研修と言えば、基本的には集合研修。教室形式の広い部屋に大勢の人を集めて教える研修では、オープニングトーク、すなわちあいさつが重要です。

» 2009年03月17日 09時00分 公開
[開米瑞浩,ITmedia]

 私がこの記事を書いているのは3月上旬です。ということはもうじき4月――そう、新卒の新入社員が入ってくる時期ですね。この季節になると「新入社員研修」真っ盛りになりますが、中には「初めて新入社員研修の講師をすることになって、もうタイヘン!!」とプレッシャーで夜も眠れない人もいるのではないでしょうか。

 新入社員研修は通常、教室形式の広い部屋に大勢の人を集めて教える、いわゆる「集合研修」の形で行われます。このようなシチュエーションは、日常的に経験していないと特に大きなストレスを感じるものです。そこで今回は、あまり知られていない

  • 集合研修を始めるためのオープニングトーク術

 について書くことにします。新入社員研修に限らず、人を集めて教える場面では活かせるテクニックですので、そんな立場におかれそうな方はぜひ参考にしてください。

 さて、「書く」といっても、やはりこの種の情報は文字だけでは限界があります。今回は特別ゲストをお迎えして、「実演」を交えて進めることとしましょう。それではゲストをご紹介しましょう。元リクルートのトップ営業マン、庄司充(しょうじ・みつる)さんです!

庄司さん、おじぎはしなくていいんです

今回のスペシャルゲスト、庄司充さん

開米 庄司さんはリクルートが展開した営業アウトソーシング事業の運用責任者をしていたそうですね?

庄司 はい、おかげさまで本当に多くのご支援をいただいて、新事業を軌道に乗せることができました。

開米 なんでもその事業は、4年で年商100億円達成とか。グループ最速成長記録だったそうじゃないですか。

庄司 それぐらい、営業で困っている会社が多かったんです。今もそうですが。

開米 現在は独立されて営業コンサルタントをしているそうですね。

庄司 はい、営業で困っている会社が多いというのは分かってますから、営業プロセスを体系化して「個人の能力や根性に頼らず売れる仕組み」を作っていく、その支援をすることをミッションとして営業コンサルティングを行っています。

開米 その縁で今回はあるところでコンサルではなくセミナーの依頼を頼まれたそうですね。

庄司 そうなんです。いろいろな会社の経営者や営業マネジャーさんを集めて、1時間ぐらいで営業のコツを語ってくださいと頼まれまして。

開米 そんなふうに集合研修のようなことをする機会は今までありましたか?

庄司 全然なかったわけではありませんが、まったくの我流で、手探りでやってました。なので、もっといいやり方があるんじゃないかと思ってます。

開米 セミナーをするとなると、コンサルティングとはちょっと別なノウハウが必要ですからね。

庄司 そこです! そこんところをおたずねしたいんですよ、おおぜい人を集めて「教える」タイプのセミナーをするためのポイントを!! 1つよろしくお願いします!

開米 分かりました! じゃあ早速やってみましょう。まずはオープニングです。最初のあいさつのところ、やってみてください。

庄司 あいさつですか?

開米 そうです、講師の紹介を受けてこんにちは、から始まるあいさつです。まずはそれだけ、どうぞ!

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