やらなきゃいけないことは「快」にする 習慣化の方法先延ばし撃退Part2(2/4 ページ)

» 2008年04月09日 14時19分 公開
[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

望ましい結果だと行動する──オペラント条件付け

 このことは行動療法という心理学からも説明できます。箱の中にハトを入れて、あるレバーを押すとエサが出るようにします。Aのレバーを押すとエサが出る、Bのレバーを押すとエサが出ないようにすると、どんどんエサが出るAのレバーを押すようになります。押すと出る、つまり、行動に対して望ましい結果が出ると、その行動をますますやるようになることを、「オペラント条件付け(道具的条件付け)」といいます。

 例えばダイエット。ダイエットのために、朝、5分だけエクササイズをしよう、ということにします。朝の5分、眠いな、だるいな、時間がないなというように、エクササイズと苦痛が結びついています。ところが、毎日5分のエクササイズを3カ月続けると3キロやせますということだと、結果は快なわけですから、がんばろうとします。このように、結果が快だから行動が助長されるのがオペラント条件付けです。

 逆の場合もあって、何かにずっと電気が通っていて居心地が悪い。押すと電気が切れるようにすると、苦痛から逃れるためにボタンを押すようになります。苦痛から逃れるために行動が増えるのを、嫌悪条件付けといいます。刑務所に入れられたけれど、模範的な態度だと出所できる。貧乏だけど、一生懸命仕事をすると給料が上がる、給料が上がるからもっと仕事をしようと、仕事が増えます。嫌悪条件付けというのは、こういったパターンです。

 行動を起こすと快になるから条件付けられるパターンと、苦痛があるけれど、行動すると抜けられるからその行動が増えるパターン。これらがオペラント条件付けです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ