皆さん、われわれが持つ遺伝情報には、男女で大きな違いがあることを知っていますか?
細胞の中で、遺伝情報、すなわちDNAは折りたたまれて23対の「染色体」を形成しており、その中で男女の「性」を決定しているのは、性染色体と呼ばれる一対の染色体です。
この性染色体は常に対となっており、その組み合わせが【X:X】の場合、女性になり、【X:Y】の場合、男性になることが分かっています。
今回はこの男性のみが持つ遺伝情報であるY染色体に関するお話です。
Y染色体は男性しか持たないため、この中に含まれる遺伝子は、いわば男性限定の遺伝子なのですが、最近の研究で、この男性限定の遺伝子の数が急激に減っている、ということが分かってきています。
このため、近い将来に男性であることを決定付けているY染色体がなくなってしまうのではないか、という説があります。中には男性は滅亡し人類は滅亡する、もしくは人類は女性だけになるのではないかと心配する声も聞かれます。
そんな男性滅亡論に反論する研究が報告されました。米国マサチューセッツ工科大学らの研究グループは、Y染色体の遺伝子のうち重要なものは、厳格に保存されているということを英国科学誌Natureで示しました。
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