アウディ Q5、オンでもオフでもマッチするミドルSUV(2/3 ページ)

» 2012年11月22日 19時49分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]

スキー板もらくらく搭載できる大容量ラゲッジ

 インテリアでは、コントロールスイッチ類を見直し、より直感的に操作できるようにしたほか、ステアリングホイールは3本スポークに変更した。マルチメディアインフォメーションシステムの「MMI 3G Plus」では7インチTFT液晶を採用。またHDDの容量を20Gバイトに拡張し、約3000曲以上のCDリッピングが可能なった。

 ラゲッジ容量は540リットルを確保し、リアシートバックを倒すことで1560リットルまで拡大できる。最大積載長は170センチで、スキーやスノーボード用バッグなどの長尺物も乗せられる。

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オンロードではスポーティ、オフロードではSUVらしく

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 完全新設計の2.0 TFSIエンジンは、最高出力165キロワット(224馬力)/4500〜6250rpm、最大トルク350ニュートンメートル/1500〜4500rpmを生み出す。静止状態から時速100キロまで7.1秒で加速し、最高速度は時速222キロに達する。JC08モード燃費はリッター12.5キロだ。

 一方、3.0 TFSIは、前モデルの2.3リッターエンジンに代わって採用するもの。最高出力は200キロワット(272馬力)/4780〜6500rpm、最大トルクは400ニュートンメートル/2150〜4780rpmを発揮し、時速100キロまで5.9秒、最高速度は234キロに達する。燃費はリッター11.1キロ。

 フルタイム4WDシステム「quattro」は、オンロードでは前後配分40:60でスポーティで俊敏な走りを、オフロードでは20:80で安定した踏破性能を発揮する。大喜多社長は、quattroの33年の歴史に触れながら、「4WDを乗用車で初めて市販化したのはアウディ。そのquattroが最も生かされるのがSUVだ。quattroシステムが電子制御のみに頼らないメカニカル式を採用するのは、ユーザーの操る楽しみにつながるから」とコメントする。

アウディの自動ブレーキシステムは完全停止させない

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 アダプティブクルーズコントロール(ACC)やアウディアクティブレーンアシスト(車線逸脱警告)、アウディサイドアシスト(後方死角車両検出)などをパッケージ化したアクティブセーフティ「アシスタンスパッケージ」(15万円)をオプションで提供する。想定装着率は約20%を見込んでいる。

 ACCは時速30キロ〜200キロの間で作動し、前走車との距離をレーダーによってモニターして車間距離を適切に維持するもの。前方車両との衝突の可能性が高いと判断すると警告音や警告灯で注意を促す。同時にブレーキフルードを充填し、ブレーキパッドがディスクに接触した状態になるので、ドライバーがブレーキペダルを踏めばタイムラグなしに制動が可能となる。

 またドライバーが反応しない場合は自動的に減速のための制動が行われる。時速30キロ未満の場合は緊急フル制動を行い衝突被害の軽減を行うが、車両の完全停止までは行わない。「最後は人間の操作によって停止すべきというのがアウディの考え方。例えば左右や後方にもクルマが存在する場合、アウトバーンを走行している場合などに自動で完全停止してしまうと危険度が大きくなるケースもある」(大喜多社長)

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