路面温度50度超、灼熱のセパンを制したのは?SUPER GT 2012(2/4 ページ)

» 2012年06月25日 08時00分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

GT300クラスは最終ラップ、2位以下に大波乱

 GT300クラスの決勝スタートはポールポジションの33号車 HANKOOK PORSCHEの影山選手が好スタートでトップをキープしたが、予選3位の911号車 エンドレス TAISAN 911の横溝選手が1コーナーで単独スピン、最後尾まで順位を落とした。

SUPERGT GT300クラスを制した33号車 HANKOOK PORSCHE(画像をクリックすると拡大します)

 トップに立った33号車 HANKOOK PORSCHEは後続を引き離し独走態勢。最後尾に落ちた911号車 エンドレス TAISAN 911は驚異的なペースで順位を上げてきた。1周目2台を抜き19位、2周目には4台を抜き15位、5周目に13位、7周目に10位とポイント圏内まで浮上。勢いは止まらず10周目に9位、12周目に7位、22周目には5位までポジションを回復した。

SUPERGT 911号車 エンドレス TAISAN 911(画像をクリックすると拡大します)

 66号車 triple a Vantage GT3の星野選手も快走を見せた。2速が使えないというミッショントラブルを抱えながらも14番グリッドからスタートし2周目に11位、7周目に9位と着実にポジションアップ。911号車 エンドレス TAISAN 911に抜かれいったん10位に後退するも、13周目に8位、21周目に7位とトラブルを感じさせない走りを見せた。

SUPERGT 66号車 triple a Vantage GT3(画像をクリックすると拡大します)

 一方、スタートから我慢の走りを見せたのが0号車 GSR 初音ミク BMWの片岡選手だ。タイヤ温存、燃費セーブに徹した走りで8位近辺をキープ。19周目に他車より一足早くピットイン、給油とドライバー交代を行い、タイヤ交換はせず20〜30秒ほど短いピット作業で谷口選手がコースに復帰した。

SUPERGT タイヤ無交換作戦に出た0号車 GSR 初音ミク BMW(画像をクリックすると拡大します)

 レース中盤となる25周目前後で上位陣もピットイン。見かけ上のトップに立っていた2号車 エヴァンゲリオンRT初号機PETRONAS紫電の加藤選手が32周目にピットインすると33号車 HANKOOK PORSCHEの藤井選手が再びトップに立った。

 この時点で2位は2号車 エヴァンゲリオンRT初号機PETRONAS紫電の高橋選手、3位にはタイヤ無交換作戦でピット作業を短縮した0号車 GSR 初音ミク BMWの谷口選手、4位に911号車 エンドレス TAISAN 911の峰尾選手、5位に3号車 S Road NDDP GT-Rの関口選手、6位に66号車 triple a Vantage GT3の吉本選手となった。

SUPERGT 2号車 エヴァンゲリオンRT初号機PETRONAS紫電(画像をクリックすると拡大します)

 2号車 エヴァンゲリオンRT初号機PETRONAS紫電の高橋選手のペースが上がらず徐々に順位を落とし6位へ後退。3位の911号車 エンドレス TAISAN 911と4位の3号車 S Road NDDP GT-Rは接戦を続けているが、それ以外は10秒以上の差がありこのままの順位でゴールを迎えるかと思われた。

 レース終盤、66号車 triple a Vantage GT3の吉本選手が急速にペースを上げ3位争いに近付いてきた。そして最終ラップ、2位以下の順位は大きく入れ替わる大波乱が待っていた。

 ピット戦略で2位に立った0号車 GSR 初音ミク BMWの谷口選手が残り半周でガス欠でストップ。掴みかけていた2位表彰台、15ポイント獲得、ドライバーズポイント1位が目の前で消えていった。

 3位争いが2位争いに変わった911号車 エンドレス TAISAN 911と3号車 S Road NDDP GT-Rのバトルは911号車 エンドレス TAISAN 911が少し差を広げた。逆にラストスパートを見せた66号車 triple a Vantage GT3の吉本選手が最終ラップの最終コーナーで3号車 S Road NDDP GT-Rのインに飛び込み逆転。そのまま3位でチェッカーを受けた。

 優勝はハンコックらしい独走の勝ちパターンで33号車 HANKOOK PORSCHEが今期初優勝、1周目のスピンで最後尾に落ちた911号車 エンドレス TAISAN 911が怒濤の走りで2位に入りドライバーズポイントでトップに立った。3位には66号車 triple a Vantage GT3が最終ラップに5位から3位にポジションアップし表彰台を獲得した。2号車 エヴァンゲリオンRT初号機PETRONAS紫電は1つ順位が繰り上がり5位、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTは8位となった。

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