路面温度50度超、灼熱のセパンを制したのは?SUPER GT 2012(1/4 ページ)

» 2012年06月25日 08時00分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

 2012年6月10日、AUTOBACS SUPER GT第3戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」がマレーシアのセパン インターナショナルサーキットで行われた。

 路面温度が50度を超える灼熱のバトル。GT500クラスは18号車 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム)がポール トゥ ウィンで優勝。GT300クラスは最終ラップに2位以下の順位が大きく入れ替わる波乱はあったが、こちらも予選1位の33号車 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)が優勝した。

6号車 ENEOS SUSTINA SC430が最後尾から怒濤の追い上げ

 赤道直下の日差しが照り付け、路面温度が50度を超える暑さの中、決勝レースがスタートした。フォーメーションラップが2周行われたため、決勝レースは予定より1周少ない53周の争いとなった。

 上位陣は予選順位を入れ替えることなくクリアなスタートとなったGT500クラスは、ポールポジションからスタートした18号車 ウイダー HSV-010の小暮選手が逃げ、38号車 ZENT CERUMO SC430の平手選手がそれを追う展開となった。

SUPERGT ポール トゥ ウィンで優勝した18号車 ウイダー HSV-010(画像をクリックすると拡大します)

 序盤でトップ2台の差は3秒ほどに開くが、そこからは38号車 ZENT CERUMO SC430の平手選手が粘り、中盤のピットインまでその差が開くことはなかった。

SUPERGT 38号車 ZENT CERUMO SC430(画像をクリックすると拡大します)

 トップ2台が快調なペースで逃げる中、後方から怒濤の追い上げを見せたのは6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手だ。予選前の練習走行でトップタイムを出すものの、予選Q1でエンジンブロー、最後尾スタートとなっていたが、決勝では練習走行の好調な走りが復活した。

 6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手は、1周目に2台を抜き13位に浮上すると4周目に10位、12周目に7位、18周目には5位までポジションアップした。レース中盤、上位陣のピットインが始まり見かけ上の順位を2位まで上げ、折返しを過ぎた27周目にピットイン、大嶋選手にドライバー交代し5位でコースに復帰した。

SUPERGT 6号車 ENEOS SUSTINA SC430(画像をクリックすると拡大します)

 代わった大嶋選手もハイペースで周回を続け、30周目に36号車 PETRONAS TOM'S SC430の中嶋選手を抜き4位。43周目には12号車 カルソニックIMPUL GT-Rの松田選手と1コーナーから6コーナーまで続く見応えのあるバトルに競り勝ち3位に浮上、最後尾から表彰台圏内までポジションアップした。

 トップ争いは26周目に38号車 ZENT CERUMO SC430の平手選手がピットインし立川選手に交代、続く27周目に18号車 ウイダー HSV-010の小暮選手もピットインしバンダム選手に交代、ベテラン立川選手とGT500ルーキーのバンダム選手によるバトルが始まった。

 トップ2台の差は30周目には0.3秒に縮まりテール トゥ ノーズの争いとなる。数周にわたり2台の接近戦が展開されたが、その後は18号車 ウイダー HSV-010のバンダム選手が差を広げトップでチェッカーを受けた。18号車 ウイダー HSV-010は今期初優勝、セパンでは2011年に続き2連覇を飾った。

 2位となった38号車 ZENT CERUMO SC430はドライバーズポイントのランキングでトップに浮上、3位は最後尾から怒濤の走りを見せた6号車 ENEOS SUSTINA SC430が入り今期初表彰台を獲得した。

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