レベルファイブのターゲットユーザーの大きな特徴は、従来、ゲーム市場が対象としてきた小学、中学生の層です。スマートフォンのような汎用機ではなく、ニンテンドー3DSなどの専用のハードが必要になる家庭用ゲームソフト市場で、昨今20代向けの商品が多く展開される中、レベルファイブはターゲットを変えないままソフトを作り続けてきました。
コアなゲーマー層には物足りないストーリー・システムだと評されることも少なくありませんが、それでも子供向けの市場で成功を収めてきたことは事実です。
ここまでは年齢という視点で、レベルファイブのターゲットユーザーについて述べてきました。次は、プレイヤータイプという視点で述べていきます。
この図は「バートルテスト」という分類方法に基づいて、プレイヤータイプの位置付けを表したものです。それぞれのユーザータイプの特徴は、次のようにまとめられます。
このプレイヤータイプの分類を前提に、妖怪ウォッチのゲームシステムを見ていきましょう。大きく3つの要素に分けることができます。
ここまでであれば、見せ方は違えど他のゲームソフトでももちろん同じような構成要素は見られます。しかし、レベルファイブにとってここまで挙げた要素はあくまでもソーシャライザーに対する起爆剤でしかありません。
レベルファイブ最大の強みは、ほとんど毎日友人と顔を合わせる環境にある小中学生の層に対してゲームを先行発売し、間を空けることなくアニメ、コミック、グッズで展開することでゲーム外の世界でも「妖怪ウォッチ」の世界観を共有できる環境を作った点にあります。ゲームソフトだけでは満たせないソーシャライザーのニーズを、レベルファイブは素早いクロスメディア戦略によってつかみました。
また毎年のように新しいシリーズを生むこと、そしてシリーズ展開を加速させることで、ユーザーを飽きさせないことも重要な戦略方針です。
これらは全てCERO A、つまり全年齢向けタイトルであり、CERO B(12歳以上対象)以上のタイトルはほとんどありません。
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