土肥: ほとんどの人が最初にコーヒーを飲んだときには「苦い」と感じる。しかし、飲んでいくうちにカフェインの効果があって、だんだんコーヒーをおいしく感じて、ブラックを飲む人が増えてくる。コンビニの購買データをみると、10〜20代はラテを飲んでいる人が多いのですが、その人たちも40〜50代になればブラックを飲む人が増えてくるわけですか?
鈴木: 増えてくると思いますが、いまの40〜50代の人たちとは違った“流れ”になるかもしれません。いまの40〜50代の人たちが若いときに、ラテやカプチーノといった種類のコーヒーを飲む機会はほとんどありませんでした。選択肢が限られていたので、いまはブラックを飲む人が多い。
しかし、いまの10〜20代の人たちはラテやカプチーノを飲んでいるので、その味に慣れてしまっている。わざわざ苦いブラックを飲む必要がないので、20〜30年後もラテを飲んでいるかもしれません。
土肥: 苦い味を知らずに、そのまま年を重ねていくというわけですね。
鈴木: とはいっても、人間は同じモノばかり食べたり、同じモノばかり飲んでいると、必ず“飽き”てしまうんですよ。ちょっと違う味が欲しくなる。なので、いまの10〜20代はラテを飲んでいますが、20〜30年後にはラテとはちょっと違う味のコーヒーを飲んでいるかもしれません。
いま「ちょっと違う」と言いましたが、ラテとかなり違う味だと人間の警戒本能が働いてしまうので、飲まないでしょうね。つまり、「ラテに飽きたから、次はブラックで」という流れではなくて、「ラテに飽きたから、次はラテに似た甘い味のするコーヒー」になる可能性が高いですね。ラテの次のコーヒーは何か? と思われるかもしれませんが、それはいま街中で飲めるコーヒーかもしれませんし、今後新しく開発されるコーヒーかもしれません。
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