インタビュー
» 2014年02月25日 08時45分 UPDATE

海外に行きたいすべての若者にチャンスを:海外留学生の数を2倍に!グローバル人材育成プロジェクト「留学JAPAN」とは? (1/3)

海外経験がある日本人学生を増やし、企業が求める「グローバル人材」を育てよう――文部科学省は2月、マネージャーや広報、人事などプロジェクトのスタッフ募集を開始した。協力するのは転職サイトのビズリーチ。異色の組み合わせが成立した理由は……?

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 文部科学省は、2013年9月にスタートした同省初の官民協同プロジェクト、「文部科学省 官民協同 海外留学創出プロジェクト」(通称「トビタテ! 留学JAPAN」、以下、留学JAPAN)の運営のため、プロジェクトマネージャーや広報、人事などのプロフェッショナルの募集を2月から開始した。

 留学JAPANが目指すのは、今や多くの企業が欲しがる「グローバル人材」の育成だ。そのために、文科省単体の企画ではなく、企業と協賛する官民協同プロジェクトという形をとって進めていくという。留学JAPANはこれまでの国費留学とどこが違うのか。このプロジェクトで育成するグローバル人材とはどのような若者をイメージしているのか。そして、同プロジェクトが募集する若きビジネスパーソン像とは……?

 留学JAPANキャンペーンのプロジェクトマネージャー、船橋力氏と、ビズリーチ社長の南壮一郎氏に取材した。


海外留学生の数を2倍に!グローバル人材育成プロジェクト「留学JAPAN」とは?

ay_japan05.jpg 文部科学省プロジェクトリーダー、船橋力氏

 昨今、日本のビジネスシーンにおける流行語ともいえる「グローバル人材」。多くの企業、特に海外に拠点を持つ企業はグローバル人材を求めているが、一方で最近の若者は内向き志向だと言われている。事実、日本人の海外留学生数を2004年と2010年で比較するとその人数は30%減少。中国や韓国が海外留学者数を増やしている半面、海外を目指す日本の若者は減少傾向にある。

 留学JAPANは、グローバル人材を官民一体となって増やしていく試みだ。社会に出る前の学生に、海外で生活する経験を通じて、挑戦する姿勢や、広い視野を身につけてもらうことが目的である。勉強のための留学だけでなく、スポーツやさまざまな形で海外経験をしてもらい、社会人となったときにグローバルに活躍できる、将来有望な人材を育成することを目指している。対象は高校生以上の学生。2010年に9万人いた日本人留学生を、2020年までに18万人に増やす目標だ。

 日本政府による奨学金を受けて留学する、いわゆる国費留学の仕組みはこれまでにもあった。留学JAPANでは国費留学と違い、運営資金を民間企業から集めるほか、本プロジェクトを実行するために必要なマネージャー、リクルーター、プログラムの企画担当といった運営スタッフを一般公募する(後述)。留学前後の研修やインターンシップ、企業説明会といったプロセスの中で、海外へ留学した学生と企業の橋渡しも行う。

 また、集める学生側も変わってくる。これまでの国費留学生は、学校や教授の推薦を受けた学生が対象で、基本的には「成績の良い子」でないと留学生にはなれなかった。しかし留学JAPANでは成績優秀者だけでなく、強い意志や高い意欲を持つ学生を選抜する。「企業が採りたいような人材を、企業の採用面接のような選抜プロセスを経て、(留学する学生を)決定します。必ずしも頭が良い学生、成績が良い学生である必要はない」と船橋氏は話す。留学の目的も、学業である必要はなく、スポーツなど一芸に秀でた人材、新興国への留学、理系分野の留学支援など、従来の国費留学よりも幅広いメニューを用意する。

 「『海外に行きたい全ての若者にチャンスをあげよう』。それが留学JAPANのコンセプトなんです」(船橋氏)

ay_japan01.jpg 留学JAPANの「留学」の形はさまざま。対象の学生の年齢も幅広い(出典:文部科学省)

 奨学金も、国費留学よりも多くなるという。現在、国費留学生は留学先がアジア諸国の場合は約6〜8万円、欧米の場合は約10万円を受け取れるが、留学JAPANではこの2倍くらいの支給額を予定している。「その代わりというわけではないですが、留学の前後には研修プログラムがあり、参加必須です。留学中にもミッションが与えられて、留学生はそれをこなさなくてはなりません」(船橋氏)

 ここで行われる研修や各種プログラムは、あくまで民間企業の目線で行われる。「目的は、民間企業が欲しい人材を育成し、応援することなんです。若いうちに海外経験を積んでもらって、可能性がある人材を少しでも多く増やすこと。学生側から見ると、留学プログラムが終わったあとに、留学生向けに行われる研修やインターンシップ、会社説明会というさまざまな機会の中で、日本のトップ企業に出会えるというメリットがある」(船橋氏)

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