こういう話をすると「他力本願だからだよ」とか「レールが引かれていないと何もできないのはおかしい」など、ある意味で正論、そして耳の痛い意見が飛んできます。また「どんなときにも求められる人になっておくために努力すれば良いだけだ」という、厳しい声も投げかけられるかもしれません。ただし、多くの人が自律的に行動できるとは限らない。
定年まで勤めないという前提で、改めて『定年前退職者層』をどんなカタチで雇用すれば良いのか、どのように企業が戦力化すればいいのか。そういった取り組みも始まりつつあります。かつてのシルバー層と呼ばれた、定年後の余力に近い部分を、低賃金で労働戦力化するという話とは、すこしレイヤーが異なった話です。そして、このメディアの読者としてのターゲティングされている層にとっては、遠い未来の話ではなく、ごく数年先の話になってくるはずです。
このコラムに正解はありません。読後感が悪くて本当に申し訳ありません。しかし、これを読んで「そういえば、定年のことなど考えたことがなかった」とか「退職金の額を調べてみよう」とか「30年後の自分の働き方を、いま一度真剣にイメージしてみよう」などと思っていただければ嬉しいです。そして、自分なりの正解を見つけてほしいなと思っています。答えは一つではないのですから。
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