コラム
» 2014年01月13日 08時00分 UPDATE

サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」:あなたの会社は、定年まで働ける会社ですか? (1/3)

「先が見通せなくて不安だ」という、30代前半の男性。定年まで自分がこの会社にいるとは思えない、将来自分はこういう働き方をするのだろうなというモデルがいない……実はこういうケース、最近増えています。あなたも同じことで悩んでいませんか?

[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントにつらいです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


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 先日、ある30歳代前半の男性と話をしていると、先のことが見通せなくて不安だという話になりました。キャリアプランを考えた方が良い、そう勧められるのだが、なにをどう考えたらいいのか、まるで分からないと。

 今の職場で与えられている仕事に対するスキルを磨く、管理職になるための準備を始める、という通り一遍のイメージはできるらしく、事実、やるべきことはそれなりにやっているといいます。「それならどうして不安なの?」と聞いてみると、「うちの会社、定年まで働いたという人が誰もいないのです」と答えてくれました。

 定年を65歳だとして、あと30年近く働くイメージがそもそもないし、まず、今の会社に勤めているイメージはもっと持てない。さらにいうと、その会社が自分か定年を迎えるまで存続しているとは、とても思えないというのです。

 終身雇用や年功序列といった日本企業の定型的な雇用システムが崩壊している今……などという大きな話ではなく、身近にそもそも自分のキャリアプランの参考になる人がいないということは確かに不安だろうなと、思わず唸ってしまいました。


35歳限界説は、ほとんど都市伝説化したけれど……

 かつて転職マーケットでは「35歳限界説」がまことしやかに語られていました。それ以上の年齢になると、求人の数が激減して、採用されにくくなる。もしくは、条件が著しく悪くなってしまう。なので、転職するとしたら35歳までにするべきだ、という類いの話です。一度は耳にしたことがある人も多いでしょう。

 実際のところ、35歳を超えた人は組織の中でプレーヤーとして働くのではなく、マネージャーとして求められるケースが多いため、以前は、その企業独自の文化や習わしなどを熟知している人を企業は求めていました。そのため言い方は悪いですが、別の組織の“垢”がついたような人はあまり求められないという事情がありました。

 今は、35歳をすぎてもプレーヤーとしての高いスキルを有している人は、当然、活躍の場を与えられるようになってきました。企業側も、他社の文化に染まっているから採らないなどという、ある種の同一性だけを重視するような採用はしなくなっています。

 それでも、転職マーケットで求められる人は35歳以下であるケースがまだ多いですし、自らのライフスタイルに当てはめてみても、そのくらいの年齢での転職はリスクがある、と考える人が多くても不思議はない。

 冒頭で取り上げた30歳代前半の彼が、先行きを考えると、とても不安になってしまうのは、その年齢と『今の場所に留まるべきなのか』それとも『終の場所を改めて探すべきなのか』を判断する、最後のチャンスだと思ってしまうからなのでしょう。

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