あなたは、自分の心の中の「妨害者」のタイプを知っていますか? 自分の弱さを無意識に自覚しつつも、わざわざ文字化したり、意識する機会は少ないでしょう。娘のことは親が1番よく分かっているつもりですが、果たしてそうなのか。
13歳の娘がクラスメイトから告白されたのをキッカケに、娘と父が割と本気で話し合うこの企画、第4回は「Positive Intelligence」というオンラインの診断テスト(英文)をしながら、互いの弱さについて話し合ってみました。
Positive Intelligenceは、オンラインで回答をすると瞬時に結果をPDFで返してくれます。テスト自体はマークシート方式で簡単ですが、単語や言い回しが中学1年生にはやや難しいようだったので、設問を隣で補足説明しながら回答させました。
プライベートな質問が多いので、テストは自宅のiPadで、話し合いはコメダ(コメダ珈琲)で行いました。
娘: サオリ(仮名)の結果とお父さんの結果は、みごとに対照的だね。親子なのに、こんなことあるんだ。ちなみにサオリの弱点は、「怖がり」「八方美人」「移り気」の3つだって。
父: お父さんは「理屈屋」「優等生」の2つか。自分の心の弱さがグラフ(数値)と文字で表されるのを見て、どんな気分?
娘: ちょっとドキドキしちゃう。でも、どんな内容なのか気になるね。
父: じゃあサオリのから話そう。「怖がり」についてだけど、思い当たる節はある?
娘: 人より心配性な性格だとは思う。失敗したらどうしようとか、人にどう思われちゃうだろうって、考えてしまう癖があるんだ。
父: サオリは保育園のころ、お父さんとお母さんに「人間はいつか死ぬの?」ってよく訊いてきたんだよ。で、「人間はいつか死ぬよ」って答えると、シクシク泣いていた。ほかにも、地震や火事のTVニュースを見ては、悲しそうに泣いてたね。もともと、怖がりだったのかな?
娘: 泣いてた理由は知らないけど、ものすごく先のことまで考えて、取り越し苦労しちゃうってこと、私は多いなあ。
父: 猪突猛進なタイプというよりは、慎重に行動するタイプだよね。でも、じっくり考えること自体は悪いことではないでしょ?
娘: ただ、考えすぎて行動しないときもあるからねえ。
父: それで思い出すのが、10月にあった日経「星新一賞」に応募しなかったことだね。※日経新聞主催の小説コンテストのジュニア部門に、「挑戦したら?」と私が持ちかけていた
娘: もともと応募する気はあったんだよ。ただ、ちょうど中間テストの時期で、時間が全然なかったの。それに、美術部の提出課題の制作締め切りも迫ってたし。
父: うん。超忙しかった時期だったね。ただそれも、もしかしたら行動しなかったことの言い訳かもしれない。
娘: 確かにそうだね……。こないだね、国語の授業で先生がエッセーを読ませて、クラス全体に感想を求めたの。私、手を挙げて発表しようと思ったんだけど、明らかに普通じゃない感想だったから迷ってしまって、結局言えなかった。
父: 「サオリって、変な奴」とクラスメイトに思われるのが、怖かった?
娘: うん。
父: じゃあ、誰でも思い付きそうな平凡な考えを持てたら、安心できるの? あるいは、平凡でありたいの?
娘: (強い口調で)ううん、そうじゃない。人前で発表するのが恥ずかしいって思うときはある。でも、平凡な人間にはなりたくない。他人とは違った、自分らしい意見を持てるようになりたい。
父: 2つの気持ちが、心の中で戦っているかんじ?
娘: まさにそんなかんじ。
父: なるほどね。じゃあ次の「八方美人」に移ろうか。サオリは以前、自分のことを、「学校では、優等生で通ってる」って表現してたよね。それは、まじめでガリ勉っていう意味合いよりも、人の期待に応えたい、人に喜ばれたいって気持ちが強いってことじゃない?
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