インタビュー
» 2013年06月05日 08時01分 UPDATE

仕事をしたら“最年少上場”だった(後編):なぜ2位はダメなのか? 社長が1位にこだわるワケ (1/5)

東証一部上場企業の最年少記録を塗り替えたリブセンスの村上社長は、「イマドキの若者は……」という若者論についてどのように感じているのだろうか。また自分よりも年下のスゴい経営者の名前を挙げてもらった。その人の名は……。

[土肥義則,Business Media 誠]

仕事をしたら“最年少上場”だった(後編)

 「起業家」と聞くと、「野心がある」「お金にうるさい」「権力に興味がある」といった“ギラギラ”したイメージを浮かべる人が多いのでは。実際、人並みはずれたリーダーシップや向上心がなければ、組織をまとめることはできないだろうし、会社を大きくすることも難しいだろう。

 記者はこれまでたくさんの経営者をインタビューして、多くの人から“ギラギラ”した雰囲気を感じてきたが、今回取材した人物は違った。彼の名前は村上太一。インターネットでアルバイトや物件情報などを運営する「リブセンス」の社長である。

 2011年12月に史上最年少の25歳1カ月で上場し、彼は巨額の資金を手にしたはずだ。しかし、今でも8畳ワンルームで一人暮らし。「大きな家には興味がありませんし、たくさんのお金を手にしたいと思いません。強いてあげれば、おいしいモノを食べたいくらいですね」と、村上社長はサラリという。

 取材中も終始ニコニコしていて、偉ぶったところがうかがえない。同席していた社員には親しい友だちのように話しかけ、社員からはまるでイジラレキャラのように接しられ、茶化されるシーンもあった。その姿は上場企業の社長ではなく、ごく普通の若者にしか見えないのだ。


 ここでリブセンスの事業内容を簡単に紹介しよう。

 同社の主力事業はアルバイト情報サイト「ジョブセンス」である。アルバイトを採用したい企業がジョブセンスに広告を出し、アルバイトを探している人がそれを見て応募する、というもの。

 「なーんだ、そんなサービスは昔からあるじゃないか」と思われるかもしれないが、企業はサイトに「無料」で広告を出すことができるのだ。その広告を見て応募してきた人を採用したときに、初めて企業はお金を支払う。このような仕組みを「成果報酬型」と呼ぶ。また応募してきた人は採用されると、リブセンスから最大2万円の「採用祝い金」がもらえるのだ。

 これまでにないビジネスモデルでもって、同社は一気に上場を果たした。しかし、疑問が残る。アルバイト情報といえばリクルートジョブズなどたくさんの企業が提供してきたが、なぜ彼らは成果報酬型のビジネスを立ち上げることができなかったのか。また村上社長は今後、どのような新規事業を考えているのか。話を聞いた。


「仕事」を軸にした生活

yd_ribusensu01.jpg リブセンスの村上太一社長

土肥:村上社長は現在、26歳。今年27歳になるわけですが、いわゆる“若者論”についてはどのように感じられていますか? 例えば、イマドキの若者は「クルマを持たない」「海外旅行に行かない」「身の丈にあった生活を送る」などと言われていますが、村上社長にも当てはまる部分があると思うんですよ。というのも、会社を上場させたにもかかわらず、いまでも8畳一間の家に住んでいらっしゃる。物欲もほとんどない、とも聞きました。

村上:「イマドキの若者は……」という言い方をされる人がいますよね。自分はあまり意識していないのですが、確かに当てはまる部分はありますね。例えば、クルマは持っていませんし、家にもこだわりはありません。お金をたくさん手にしたり、○○を買ったからうれしい……といった感覚もありません。お金を稼ぐことよりも、社会にどれだけ貢献できたかということを強く意識しますね。

土肥:社長という立場で、しかも上場されてたくさんのお金を手にされた。そうなると、人間っていろいろな欲が出てくると思うんですよ。高層マンションの最上階に住んで、東京の夜景を見下ろす。風呂上りにガウンを着て、ブランデーが入ったグラスを回して「オレ、成功したな」という実感に浸るというか(編集部K嬢:ドイさんっ、ちょっと例えが古すぎますよ!)。

村上:そんなことは考えたことがありません(笑)。あっ、そうだ! ベッドは高いモノを買いましたよ。サンケタ万円弱ですね。

土肥:おー。

村上:仕事のパフォーマンスを上げるためには、睡眠の質を上げなければいけません。そのために、ちょっとベッドにはこだわりました。あとイスにもこだわりましたね。ちょっと高いです。でも、これも仕事の効率をアップさせるために、購入しました。こだわるところはこだわるのですが、どうでもいいところはどうでもいい。「仕事」という軸があって、そのためにはどういった生活を送ればいいのか。そのように考えた結果、ベッドやイスにはこだわりました。

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