防水、防塵機能も――いま買えるWindows 8搭載タブレットの魅力ビジネスにもプライベートにも使えるWindows 8【後編】(2/2 ページ)

» 2013年02月18日 12時00分 公開
[笠原一輝,Business Media 誠]
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Connected Standbyに対応した「8」搭載タブレットはどれ?

 Intelが2012年9月に発表したAtom Z2760は、従来のAtomプロセッサに比べて処理能力が圧倒的に高まっている。「8」が十分使えるレベルの性能を備えていながら、消費電力はスマートフォンやタブレットに使われてきたARMプロセッサに匹敵するぐらい低消費電力なのだ。待機状態は、20〜25日間も充電せずに待ち受けが可能。動画を再生する場合には、10時間程度内蔵バッテリーで利用できる。

 Atom Z2760を搭載した「8」搭載タブレットは、グローバルでは8メーカー11製品が発売中だ。このうち、日本で販売しているのは以下の7製品となる。

表:日本で発売中のAtom Z2760搭載タブレット
メーカー名 日本エイサー(Acer) ASUS Dell 富士通 Lenovo ヒューレット・パッカード(HP)
製品名 ICONIA W510/W510D ViVo Tab TF801C Lattitude 10 Arrows Tab Wi-Fi QH55/J ThinkPad Tablet 2 ENVY X2

(※)細かな違いはあるのだが、ほとんどの製品がプロセッサにAtom Z2760、2Gバイトメモリ、64Gバイトのストレージ、10型ないしは11.6型で解像度が1366x768ドットのタッチ液晶を備えたスペックになっている

 製品によっては、AcerのICONIA W510Dのように「キーボードドック」と呼ぶバッテリー内蔵のドッキングステーション(※)を備える製品もある。ICONIA W510Dはキーボードドックにタブレットをすることで、ノートPCのように使える。

(※)接続すると、ノートPCをデスクトップPCと同じようなUSBポートやディスプレー出力を付与する機器

Acer ICONIA W510Dはキーボードドックが標準添付されており、キーボードにドッキングしたときにはノートPCのように、取り外したときはタブレットとして利用可能

 既に述べたように、「8」搭載タブレットの特徴の1つは従来のアプリケーションがそのまま利用できることだ。従来のアプリケーションを利用したい人であれば、ICONIA W510Dを検討に値するだろう。

 ビジネスに使う場合にはドッキングして、文章を作成したりメールを送信したりノートPCのように利用し、プライベートに使う場合にはキーボードドックから取り外してタブレットとしてWebサイトを見たり、電子書籍を読んだりという使い方が可能だ。

防水、防塵機能を備えた製品も

 富士通のArrows Tab Wi-Fi QH55/Jのように、防水機能と防塵機能を備えた製品もある。お風呂場やキッチン、アウトドアなど、デジタル機器にとっては厳しい環境でも利用したい人には向いている。

 これまでも防水、防塵機能の付いたノートPCは存在していたが、ビジネス向けだったり、特定用途向けだったりと、一般消費者が気軽に買えるような価格ではなかった。これに対して富士通のArrows Tab Wi-Fi QH55/Jは、Office製品が付いて9万円前後。本格的に水回りで使えるPCとしても安価な価格設定になっている。

 Arrows Tab Wi-Fi QH55/Jにはキーボードドックは付属しないが、USBやBluetooth接続のキーボードやマウスは接続できる。写真はお風呂でArrows Tab Wi-Fi QH55/Jを使っているところだが、Bluetoothのキーボードを接続して利用している。

防水、防塵機能を持っているので、このようにお風呂場などでも利用できる

 Arrows Tab Wi-Fi QH55/Jに限らず、防水のスマートフォンやタブレットが採用している静電容量方式のタッチパネルは、水にぬれた手で触ると操作がしにくく、ソフトウェアキーボードでの入力が難しくなる。

 そこで、筆者は完全な防水ではないものの、水拭きが可能なタイプのBluetoothキーボードと組み合わせて利用している。このキーボードは充電コネクタのキャップが防水ではないため、水回りで使うと壊れる可能性がある製品だ。そこは自己責任で使っている。これにより、お風呂から快適にTwitterやFacebookなどに投稿でき、最近ではお風呂で過ごす時間も増えつつある。


 まとめると「8」搭載タブレットは、タッチ操作に最適化した新しいWindowsストアアプリを利用することで、タブレットとしての使い勝手の良さを実現している。従来のデスクトップに切り替えれば、これまでのアプリケーションの資産をそのまま利用できるのは大きな利点だ。さらにAtom Z2760を搭載した端末であれば、iPadやAndroidタブレットに匹敵するバッテリー駆動時間や待機時間を実現する。

 現在Windows PCを使っていて、それらの資産を生かしつつタブレットを導入したい、あるいはビジネスにもプライベートにも使えるタブレットを導入したいのであれば、検討してみる価値があるだろう。

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