子どもが就職できるか心配――そんな「お父さんのための就活講座」サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(2/3 ページ)

» 2012年12月03日 11時55分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

親子就活度チェックリスト

  1. 子どもの「学部」と「専攻テーマ」を知っている
  2. 子どもの「サークル」や「アルバイト」の中身を知っている
  3. 子どもの「今の友達の名前」を一人でも知っている
  4. 子どもの「やりたいこと」や「就きたい仕事」を知っている
  5. 自分の会社の「新卒採用の状況」を知っている

 どうでしたか? 2つ以上「知らない」という項目があったら、残念ながらあなたは親子就活には向いていません。なぜなら、子どものことを理解していないからです。自分の子どものこともよく知らないのに、訳知り顔で「就活とはこうあるべきだ」「世間はこんなことを言っているぞ」とアドバイスをしても、何の意味も持たないのは、いうまでもありません。

12月1日に大手の就活ナビサイトが一斉にオープン。2014年卒予定の学生たちは、いよいよ就活本番です

世の中の「親子就活特集」の罠に陥るな!

 ところで、当の就活生は親についてどう思っているのでしょうか。就活生に話を聞いていると、就活中の親御さんは「味方でもあり、敵にもなる」存在として、意外に頭を悩ませていることが分かります。

 悩みの多くは「自分のことをよく知りもしないのに、上から目線でいろいろと押し付けてくる」ことに尽きるのです。まあ、親にしてみれば子どもなのだから上から目線は当然だろうという気がするのですが、子どもにしてみれば「私の何が分かっているというの?」と思うのですね。

 職場と同じだと考えてください。部下や後輩に指導したり、注意をしたりするときに、相手のことを理解して、状況を把握してからやらないと、相手は聞き入れませんよね。子どもだからといって、分かった気になるのは大間違いです。まずお父さんたちがやらなければならないことは、子どもの情報を収集することなのです。ビジネス雑誌などに書かれている「どこの会社が有望だ」などという話は、もっと後でも良いのです(むしろする必要もないと考えましょう)。

 自分の子どもが、学生生活で何を学び、どんな風に生活してきたのか、それを理解することからはじめましょう。その上で「自分の部下に迎え入れるとしたら、その経歴や経験で十分か」ということを考えて欲しいのです。多少ひいき目に見てしまうかもしれませんが、冷静に判断することが大切です。そして、もしも「自社には要らないな」という判断を下したなら(とても勇気が要ることですが)子どもにそのことを伝える必要があります。

 「そんなこといわれても、採用担当者たちがどんな視点でジャッジしているのか分からないし、自分の子どもにそれを伝えるのは無理だよ」という人もいるかもしれません。だったら、そういう人は「そもそも就活に口を挟んではいけない」のです。なぜなら、自分の子どものことも分からない、就活のことも分からないなら、何を根拠に話をするのでしょうか。せいぜいビジネス雑誌の受け売りなら、雑誌をリビングにでも置いて「読んでおくと参考になるかも」と勧めれば、それで十分な話なのですから。

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