コラム
» 2012年11月30日 08時00分 UPDATE

ビジネスパーソンに求められる“キレ”と“コク”の思考 (1/4)

「大きな問い」を発し、「大きな答え」をつかむためには、「キレ」と「コク」の領域を大きく往復することが欠かせない。

[村山昇,INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!

著者プロフィール:村山昇(むらやま・のぼる)

キャリア・ポートレート コンサルティング代表。企業・団体の従業員・職員を対象に「プロフェッショナルシップ研修」(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)を行う。「キャリアの自画像(ポートレート)」を描くマネジメントツールや「レゴブロック」を用いたゲーム研修、就労観の傾向性診断「キャリアMQ」をコア商品とする。プロ論・キャリア論を教えるのではなく、「働くこと・仕事の本質」を理解させ、腹底にジーンと効くプログラムを志向している。


 私たちはこれまで、思考というものについて、論理法や発想法といったアプローチからさまざまに分類したり、全体像を描いたり、またそこに命名をしたりしてきた。「帰納法/演繹法」「水平思考/垂直思考」「右脳思考/左脳思考」、また「ロジカルシンキング」や「フレームワーク思考」「(川喜田二郎氏による)KJ法」など……。人間の思考は、まさに思考を尽くしてとらえようとしてもその奥深さはきりがなく、そのテーマを取り扱おうとする者に無数の切り口を与えてくれる。

 そこで私は今回、次の3つの軸で思考というものをとらえようと試みる。

(1)思考の上下軸───「抽象的/具象的」

(2)思考の左右軸───「論理的/イメージ的」

(3)思考の前後軸───「主観的/客観的」

 つまり思考には、「物事を抽象化して本質をつかみにいくか、それとも、具象化に寄っていって個別の実態を見ようとするか」といった「上下方向」があり、「論理的に分解し組み立てて理解するか、それとも、直観的なイメージで把握するか」といった「左右方向」があり、「主観的・意志的に考えを前面に押し出していくか、それとも、一歩引いて、客観的・説明的に物事を見つめるか」といった「前後方向」の3方向があると思えるからだ。

 この3軸で形成される空間を球体に見立てたのが次図である。

ah_nau1.jpg

 これを私は「思考球域」と名付けている。英語で造語表記をするなら「Thought Sphere」(ソート・スフィア)となるだろうか。

 「Sphere」とは、球形のもの、作用や活動が及ぶ範囲、天空を意味する単語である。私が抱く思考の概念イメージは、まさにこの「Sphere」がぴったりだと感じている。作用・活動の領域が球状に広がり、しかも外縁部には定かな境界線がなく、その先はもっと大きな空間につながっているというまさに天空的なものを想像するからである。

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