コラム
» 2012年08月15日 08時00分 UPDATE

好成績の自動車ディーラーは何が違っているのか (1/2)

身近になればなるほど、批判的な言葉が出やすくなってしまうのが人間の性というもの。しかし、物事を潤滑に進めるためには、批判はおさえて、ほめることを増やすことが大切であるそうです。

[松尾順,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:松尾順(まつお・じゅん)

早稲田大学商学部卒業、旅行会社の営業(添乗員兼)に始まり、リサーチ会社、シンクタンク、広告会社、ネットベンチャー、システム開発会社などを経験。2001年、(有)シャープマインド設立。現在、「マインドリーディング」というコンセプトの元、マーケティングと心理学の融合に取り組んでいる。また、熊本大学大学院(修士課程)にて、「インストラクショナルデザイン」を研究中。


 誰かを一瞬にして幸せにする方法。それは、その人の良いところを見つけて「ほめる」ことです。

 「ほめること」は簡単なようで、実は慣れないとなかなか難しいもの。とはいえ、たとえ歯の浮くような「お世辞」であったとしても、言われた方は悪い気はしないものですね。結果、人間関係がより良いものとなり、ほめた人も幸せを感じることができます。

 自動車ディーラーの営業担当者、および彼らの顧客両方を対象にして行われたアンケート調査によれば、成績の良い営業担当と、あまり良くない営業担当の大きな違いの1つとして、「お客さんのことをほめること(お世辞が言えること)」が抽出されています。

 お客さんのことをうまく「持ち上げること」ができる営業パーソンほど、よりたくさんのクルマを販売できているのです。ほめることでお客さんを幸せな気持ちにさせ、購買意欲を高めているということでしょう。お客さんもハッピー、営業パーソンもクルマが売れてハッピー。

 この結果を受けて、そのディーラーでは、営業パーソンを対象とした「お世辞研修」を開催しているそうです!

 さて、ほめることは相手を肯定的に認めることであり、いわゆる「承認欲求」を充たすものです。そして、認められた人は幸福感を得るだけでなく、日々積極的に活動できる「動機づけ」ともなることが分かっています。ですから、お互いにほめあうような文化が定着している企業は、高い業績を維持することができるわけです。

 ただ、職場にしろ、家庭や友人関係にしろ、お互い身近になればなるほど、「良い点」よりも、「良くない点」のほうが気になってくるものですね。

 いつもついつい粗探し、「こうすればいいのに」「こうすべきだ」といった批判的な言葉が口に出てしまいがち。批判的な言葉は、もしそれが相手の改善すべき点を指摘するものであれば、その人の成長をうながすきっかけにもなりますので時に必要ではあります。大事なのは、「ほめること」と「批判すること」のバランスです。

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