コラム
» 2012年04月06日 08時01分 UPDATE

杉山淳一の時事日想:「青春18きっぷ」を潰そうとしているのは、誰か (1/4)

「青春18きっぷ」が廃止される――。こんな噂があるが、JRが推計60億円の売り上げを“捨てる”はずがない。しかしあるトラブルを放置すれば、このきっぷのデメリットがクローズアップされてしまい、本当に廃止されるかもしれない。

[杉山淳一,Business Media 誠]

 青春18きっぷ利用者のトラブルをたびたび見聞きする。まさか……と思っていたが、ついに私も遭遇してしまった。こうした例は全国で起きているのか。もし青春18きっぷに廃止の危機が訪れるとするなら、こうした事例が頻発し、対策が必要と感じられたときだろう。いや、もしかしたら、早急に青春18きっぷに変わる商品を開発し、青春18きっぷを廃止しようという流れになるかもしれない。

シリーズ:「青春18きっぷ」を考える

 →「青春18きっぷ」が存続している理由【第1回】

 →「青春18きっぷ」廃止の噂はなぜ起きたか【第2回】

 →【第3回:本記事】


ルールを知らない利用者に現場が困った

 ある駅で普通列車の運転が打ち切りになった。悪天候で進行方向に不通区間が発生したからだ。その列車は、本来の終点で東京行きの最終列車に乗り換えられるため、青春18きっぷの利用者が多かった。その日は青春18きっぷ有効期間の最終日で日曜日。翌日から仕事や学校という人も多かっただろう。私もそのひとりだった。

 でも仕方がない。青春18きっぷは「利用日の最終列車が0時を過ぎてから最初に停車する駅まで有効」というルールである。東京や大阪などの電車特定区間では終電までという特例があるが、東京まで100キロメートル以上もあるこの駅では適用されない。運転打ち切りと言われたらそれまでだ。東京に帰るなら、明朝あらためてきっぷを買う必要がある。

 ところが、改札口に行くと駅員ともめている集団があった。老若男女合わせて20〜30人くらいだろうか。同じ団体ではなさそうで、外側にいた何人かに聞くと、それぞれ青春18きっぷの利用者だと言う。様子をうかがっていると、全員がもめているわけではなく、数人の中年男性が駅員にくってかかっていた。

yd_sugiyama3.jpg 青春18きっぷ
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