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» 2012年02月29日 08時00分 UPDATE

それゆけ! カナモリさん:リアルに「リアルウコン」のマーケティング戦略を聞いてきた (1/2)

2011年10月に発売された、日本コカ・コーラの「リアルウコン」。強大な先行商品がある環境下で、飲料メーカーのリーダー企業はどのような戦略を描いたのか。同社のブランドマネージャーにインタビューした。

[金森努,GLOBIS.JP]
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それゆけ! カナモリさんとは?

グロービスで受講生に愛のムチをふるうマーケティング講師、金森努氏が森羅万象を切るコラム。街歩きや膨大な数の雑誌、書籍などから発掘したニュースを、経営理論と豊富な引き出しでひも解き、人情と感性で味付けする。そんな“金森ワールド”をご堪能下さい。

※本記事は、GLOBIS.JPにおいて、2012年2月24日に掲載されたものです。金森氏の最新の記事はGLOBIS.JPで読むことができます。


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 ウコン飲料市場は発売以来、右肩上がりの成長を続けてきた。消費者の意識としては低アルコール飲料がブーム化するなどの現象に代表されるように、翌日に影響を残すような飲み方を避ける「分別あるアルコール飲用習慣」が昨今の傾向である。そのため、ウコン飲料への支持も高まったのである。

 ウコン飲料は売り手にとってはオイシイ商品だ。容量が少ない割には単価を高く設定できる。単なる清涼飲料と異なり、ウコン飲料の属する健康・栄養ドリンクカテゴリーは消費者が効用を期待するからだ。それはメーカーだけでなく販売チャネルにとっても、販売スペースが小さく高単価というありがたい存在である。

 カテゴリーのリーダーはハウス食品の「ウコンの力」。2004年の発売以来、売り上げは増加し続け、2010年度の売り上げは約180億円。9割以上の圧倒的なシェアをいかに奪うか。2010年には各メーカーから追随する商品も多数発売された。

「おいしいウコン飲料」というポジショニングを作る

 「『ウコンの力』のシェアを奪い取るという発想ではスタートしていないんです」

 ブランドマネージャーの話は意外な言葉から始まった。日本コカ・コーラの調べでは、アルコール飲用者の中でもウコン飲料を用いている人の割合はまだまだ少ないという結果が出たという。

 ウコン飲料は筆者の経験からしても効く。分別あるオトナの必需品である。しかし、それに手を出していない人が少なからずいる。「それはナゼか」という疑問の解消から始まった。

 「良薬口に苦し」。ウコンには独特の苦みと臭いがある。筆者もとても味わうという風情では飲んでいない。「ウコンはおいしくない」と思って手を出していない人、一度は飲んだがやめてしまった人が少なからずいる。そこに消費者のニーズギャップがあった。つまり、先行メーカーのシェアを奪う以上に大きなホワイトスペースが存在する。市場を開拓・拡大するということがテーマとなったのだ。

 先行する各社の商品がすくい取れていない消費者のニーズが「味」だとしたら、総合飲料メーカーとしての日本コカ・コーラには大きな勝機が見えてくる。試用に踏み切れない、もしくは使用を断念した消費者も含めて、ウコン飲料に期待するものとは何なのか。一義的には「二日酔い防止」であるが、根底には「翌日に残したくない」という欲求があるはずだ。

 ウコン飲料は医薬品ではないため、効果効能は明示できない。しかし、消費者は効用を解釈して用いている。そのためウコン自体の説明はいらない。「おいしさ」、それに応えることにフォーカスすればいい。

 その解は近年ブーム化している「炭酸」と、根強いファン層を持つ「自社ならではの味」にあった。おいしく飲めるウコン飲料として、「REAL」ブランドを活用することが決定したのである。

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