買われ主力銘柄を中心に堅調で、最後は買戻しも入って高値引け清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月08日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 9015.59円 △98.07円
売買高 24億7769万株
売買代金 1兆3207億2900万円
値上がり銘柄 1281銘柄
値下がり銘柄 290銘柄
騰落レシオ 125.00% ▼0.66%

日経平均

米国株が堅調、為替も円安と言うことで買われ主力銘柄を中心に堅調で、最後は買戻しも入って高値引け

 米国株は堅調となり、為替も円安に振れたことから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となっても値持ちは良く堅調な地合いが続きました。ただ、心理的な節目である9000円を意識するところでは買い手控えられる場面もあり、値持ちは良いものの指数は小動きとなりました。業績上方修正となった自動車株などが買われ、業界再編の思惑でハイテク銘柄の一角が高く、買戻しを急ぐ動きもあって堅調な展開となりました。

 昼の時間帯に意識していた9000円を先物でつけると、後場も買いが先行、9000円を超える場面もありました。ただ、心理的な節目ということで9000円を超えると達成感も出て上値も重く、後場は9000円の攻防となりました。後場も後半からはさらに円安に振れたこともあり上値を試すような勢いもあったのですが、目先筋の手仕舞い売りに押されるものもみられ、指数も9000円から上の水準では買い気も乏しく上値の重い展開となりました。それでも手仕舞い売りに押されながらも値持ちの良い展開は続き、最後も買戻しを急ぐ動きもあって、わずかではあるのですが9000円を超えて高値引けとなりました。

 小型銘柄は大きく値を飛ばすものがみられる一方で、冴えない展開となるものも多く、指数の動きも強弱感が出ていました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は大幅高となったのですが、二部株指数は堅調、日経ジャスダック平均は利益確定売りに押されるものも多く、小幅高に止まりました。先物はオプションSQ(特別清算指数)に絡む動きもあって、散発的ですがまとまった買いもみられ、指数を押し上げる場面もありました。ただ、先高感が強まって買い急ぐということもなく指数を押し上げる力も限定的となっていました。

 オプションSQ(特別清算指数)の算出を控えて9000円という節目をつけたことでもっとヘッジとしての先物買いも見られるかと思ったのですが、意外に上値の重い展開となりました。上値を積極的に買い上がるにはまだ材料不足、エネルギー不足ということでしょう。足元の企業決算の動向をみても、好調なもの、想定されたほど悪くないものが多いのですが、やはり円高の影響も大きく、想定為替レートの見方次第ではまだ波乱もありそうです。目先的な過熱感を嫌気する動きも出て、いったんは8800円〜900円水準での底堅さを確認するような調整となるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 上に放れてはみたものの心下なく、気迷い気分も出ているようです。騰落レシオ(東証一部、25日)は高く、移動平均線や基準線との乖離も大きく、RSIやストキャスティックスも高値圏にあるので、昨年10月のように9000円をつけたということで達成感から手仕舞い売りに押される展開となるのではないかと思います。

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