買われ主力銘柄を中心に堅調で、最後は買戻しも入って高値引け清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2012年02月08日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株が引き続き堅調な地合いとなり、為替も円安に振れたことから買い先行となりました。業績発表や見通しの発表に敏感に反応する動きや目先筋の買戻しも入り、一時9000円台回復となる場面もありました。朝方のコメントでも述べたように、9000円という心理的な節目をつけたということで目先的な達成感も出て買い戻しや割安感が強い銘柄の見直し買いも一巡となり、上値も重く、上値の重さをみると早めの手仕舞い売りに上げ幅を縮小するという展開でした。引けを意識する時間帯から買戻しを急ぐ動きもあり、円安を好感する動きもあって、高値引けとなり、これまで超弱気な気分は鳴りを潜めてくるのでしょうが、さらに円安に振れるということでもないと達成感や目先的な過熱感から調整となりそうです。

 本日も「ストックボイスTV」に出演してその際にこうして配信しているメルマガの宣伝をしておきました。インターネット証券で取引されている人はインターネット上でいろいろな情報を得ることが多く、最近では改めてメルマガなどを読んでいる人などは少ないのかもしれませんが、逆に情報が氾濫していて何を見れば良いのかわからない、などというケースも多いのではないかと思います。そして、誰よりもいち早く動くことでしっかりと利益を上げるということばかりを考えているような感じです。

 確かに、値動きの良い銘柄についていくだけというような投資(投機)方法も相場の良いときはインターネット取引などではかなり有効ということかもしれません。ただ、値動きだけについていく場合には逆に買った途端に売られてしまった場合にどうするかなど、迷ってしまうことも多いのだと思います。目先的な動きを期待して買ったのであれば目先的な動きが期待できないときにはその株を持っていてはいけないわけであり、そうした割り切りが出来ないともうけることも難しいと思います。

 そうした割り切りが出来ないのであれば信用取引などもあまり利用しない方が良いと思いますし、じっくりとした投資を行うことが良いのではないかと思います。幸いなことに(?)割安感が強くなっている銘柄も多く、決算発表などで動いたときに安くなれば買い、高くなれば売る、あるいは見送るということで対処していけばうまくいくのではないかと思います。じっくりとした投資を行うのであれば、目先の派手な動きに惑わされて右往左往しないように気をつけた方が良いと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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