米国株は堅調だが円高傾向となったことが嫌気されて軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年01月26日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8849.47円 ▼34.22円
売買高 19億5639万株
売買代金 1兆0243億1700万円
値上がり銘柄 577銘柄
値下がり銘柄 938銘柄
騰落レシオ 121.30% △0.92%

日経平均

米国株は堅調だが織り込み済みということや円高傾向となったことが嫌気されて軟調

 米国株は金融緩和継続や好決算を受けて堅調となり、日本市場も買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこともあり、堅調な始まりとなったのですが、米金融緩和で円高懸念が出てきたことや欧州金融不安も根強いこと、また米ハイテク株の好決算も昨日の相場で既に織り込まれていたことから寄り付きの買いが一巡となった後は上値も重く、上値の重さを確認して軟調となりました。上値の重くなったところでも持ち高調整の買いなどはみられず、買戻し一巡感もあって手仕舞い売りも嵩んだものと思います。

 昼の時間帯にも先物が売られる場面もあり、後場は一段安となりましたが、下値を売り急ぐでもなく、かといって買戻しが入って堅調となるというようなこともなく、指数は狭い範囲で方向感に乏しい展開となりました。幕間つなぎ的に、日替わり的に物色されてきた、建設株や橋梁株、海運株や「スマートフォン関連銘柄」なども食い散らかされた後の片付けという感じで盛り上がるものもなく、目先の動きに乗ってみるもののうまくいかずに降りてしまうというようで相場全体に何があるのか、方向はどちらを向いているのかわかり難い展開となりました。最後まで方向感に乏しく冴えない展開となりましが、特に買われている、あるいは売られている業種やテーマなどもなく売買高が少なくはない中で盛り上がりに欠ける展開となりました。

 小型株もまちまちですが、特に理由のない中で手仕舞い売りに押されるものも多くみられました。二部株指数は小幅高、日経ジャスダック平均は堅調となりましたが、東証マザーズ指数は軟調、ジャスダックTOP20は大幅安となりました。先物はまとまった売り買いも売買高も少なく、方向感に乏しく、指数を大きく動かすような場面もほとんどみられませんでした。仕掛け的な売り買いもなく、指数を方向付けるようなこともありませんでした。目先筋の小口の売買が主体となっていたようです。

 売買高は少なくはなく、買い方の回転も効いているようではあるのですが、結局は最後まで買い切れないという相場となっています。買われるときも売られるときも特に理由のない中での売り買いということで、株価が動いてから材料を探すというようなケースも多くなっています。ただ、これまで懸念されて買わなかった材料も徐々に解決されており、あとは個々の業績動向を見ながら為替次第の相場ということなのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 高値圏でのもみ合いとなっています。方向感に乏しく、ストキャスティックスも高値圏にあり、過熱感を冷ますように調整となりそうです。RSIは昨日は「ダイバージェンス」となると述べましたが、下落が続くことなく、何とか粘っています。ここからRSIの下落基調が決定となると基準線や雲のサポートを確認するような場面も出てくるのでしょう。

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