先週末の大幅高の反動もあって大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年01月16日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8378.36円 ▼121.66円
売買高 13億4534万株
売買代金 7500億1100万円
値上がり銘柄 480銘柄
値下がり銘柄 1039銘柄
騰落レシオ 98.40% △3.75%

日経平均

欧州各国の格下げからのユーロ安を嫌気し、先週末の大幅高の反動もあって大幅安

 先週末の大幅高の反動に加え、米国市場が軟調、欧州各国の格下げが発表されたことなどから、売り先行となりました。寄り付き前に発表された機械受注が予想を上回ったのですが、特に材料視されることもなく、寄り付きの売りが一巡となった後も売り急ぐ動きもあり、下げ幅を広げ安値圏でのもみ合いとなりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も金額は買い越しながらも株数は大幅売り越しと伝えられて買戻しを急ぐ動きもなく、いつものように方向感に乏しい展開となりました。先週に続き「復興需要関連」ということで橋梁株や道路株、建設株に高いものもみられたのですが、指数を押し上げることも下支えとなることもなく、指数は小動きとなりました。

 昼の時間帯もいつものように大きな動きはみられず、閑散とした冴えない展開で後場に入ってからも改めて売り直すようなことも、買戻しを急ぐこともなく方向感に乏しい展開が続きました。今晩の米国市場が休場となることもあり、欧州の格下げの米国での反応もみられないということで慌てるような売り買いはなかったものと思います。目先筋の内需株、「復興関連銘柄」を物色する動きはみられるものの、あくまでも目先的な持高調整が中心となっているようで主力銘柄は大きく方向感を出すようなこともありませんでした。結局、大幅安で先週末の上げ幅を帳消しにした感じで、最後まで盛り上がりに欠ける展開でした。

 小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが多かったのですが、むきになって売り叩くような動きは少なく、太陽光発電関連やインターネット関連銘柄の一角が見切売りに押されて大きく下落となるものもみられましたが、総じて底堅い展開となりました。東証マザーズ指数は軟調、二部株指数、日経ジャスダック平均は小幅安、ジャスダックTOP20は大幅安となりました。先物は朝方はまとまった売りが断続的にみられ指数を下押す場面もありましたが、午前の取引の中ごろからはまとまった売り買いもほとんどみられず、終始小動きとなりました。目先筋の小掬い商いと持高調整の売り買いばかりで相変わらず方向感を盛っての売り買いは少ないようです。

 低位株の値動きの良い「復興関連銘柄」は堅調、大幅高となるものが多いのですが、物色対象の広がりも限定的で、為替が落ち着かないことには指数の上値は重いという感じです。先週末の8500円乗せも目先の持高調整で乗せたという雰囲気であり依然として安値圏でのもみ合いが続いているということでしょう。日経平均の8500円〜600円水準での上値の重さを改めて確認するような格好となってしまった感もありそうです。円高が止まらないことには上値が重い状況は打破できず、8500円〜600円が上値となって8200円〜300円水準の下値を試すということなのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 基準線や雲に上値を押さえられて先週末の上げを帳消しにした格好です。RSIもストキャスティックスも方向感がなくなってきており、落ち着くまでは雲や基準線に押されながら下値を試す動きとなりそうです。基準線も下落に転じそうで、遅行線が日々線に絡むような日柄まで動きは鈍いのではないかと思います。

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