一時下値を試して下げ幅縮小となるも結局大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月13日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8552.81円 ▼101.01円
売買高 16億5140万株
売買代金 9666億8200万円
値上がり銘柄 588銘柄
値下がり銘柄 912銘柄
騰落レシオ 98.36% ▼1.70%

日経平均

欧州金融不安が強まりユーロ安となったことや米国株安を受けて売り先行、一時下値を試して下げ幅縮小となるも結局大幅安

 欧州各国の格下げの問題などが取りざたされてユーロが売られたことや米半導体株の業績見通し下方修正もあって米国株が大幅安となり、日本市場も売り先行、大幅安の始まりとなりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたのですが、寄り付きの売りが一巡となると改めて売り急ぐような動きもなく底堅さもみられました。8500円水準の節目を確認するように底堅さもみられたのですが逆に買い戻しも昨日の相場で一巡となった感もあって買い急ぐこともなく、指数は非常に狭い範囲での動きとなりました。日経平均で26円程度の値動きといった状況でした。

 後場に入ると昼の時間帯からユーロに底堅さがみられたことや日銀のETF(上場投資信託)買いなどから指数は下げ幅縮小となりました。主力銘柄も堅調となるものなどもみられたのですが最後まで買い切れないという展開で、堅調となるものから売られるというような場面もありました。物色対象やテーマが絞られて、そうした銘柄が牽引して戻しているということでもなく、漫然と指数が戻っているという雰囲気で盛り上がりに欠け、戻りも限られたということなのでしょう。最後も目先筋の買戻しなどもみられたのですが、腰を据えて買い上がるような動きはみられず、大幅安となりました。

 小型銘柄は目先の値動きに振らされるものが多くまちまちとなりました。値動きの良い銘柄についていくというような動きもみられ、日経ジャスダック平均やジャスダックTOP20は堅調となり、二部株指数も小幅安に止まりました。東証マザーズ指数は軟調となりました。先物のも後場に入ってからまとまった買いがみられる場面もあったのですが、追随して最後まで買い上がるような動きはみられず指数を押し上げる場面もあったのですが、しっかりと方向付けるようなこともありませんでした。

 引き続き海外市場動向に振らされて、寄り付きに高くなったり安くなったりするだけという感じです。日本独自での材料に反応するようなこともなく、物色対象も絞り切れず、長続きせず指数の方向感が見え難い相場が続いています。8500円〜600円水準での底堅さを確認しているということで、引き続き年内は8000円台後半での動きとなるものとみても良いと思います。米国のFOMC(公開市場委員会)の結果やFRB(連邦準備理事会)のコメントなどで米国市場では方向感が出るかもしれませんが日本市場は引き続き大きくトレンドがみられるというよりはもみ合いが続くと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線を割り込む水準まで下落となりました。RSIはまだ上値余地もあって上昇が続いており、底堅さもみられるのでしょうが、ストキャスティックスは高値圏からの下落が続いており、基準線のサポートを確認するような場面もあるのかもしれません。上値は遅行線が日々線に押される格好で重くなりそうです。

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