昨日の大幅安の反動やSQへの思惑から買われ大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月07日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8722.17円 △147.01円
売買高 18億1122万株
売買代金 1兆0503億1600万円
値上がり銘柄 1366銘柄
値下がり銘柄 204銘柄
騰落レシオ 93.89% △7.37%

日経平均

米国株はまちまち、外国人も売り越しと伝えられたが昨日の大幅安の反動やSQへの思惑から買われ大幅高

 米国株はまちまち、方向感に乏しい展開となり、為替も落ち着いていたのですが、昨日の大幅下落の反動から買戻しなども入って買い先行となりました。ただ、引き続き欧州金融不安が取りざたされていることや外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあって、いつものことながら指数は堅調ながらも小動きとなりました。特に売り買いの決定的な材料にも乏しく方向感のない展開となりました。

 昼の時間帯も大きな動きはなかったのですが、いったん上値を試す動きとなり、一段高となりました。値持ちの良さを見て買戻しや買い直しを急ぐ動きもあり、昨日の下げ幅を取り返すように大幅高となりました。為替に動きもなく、先物・オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む思惑や持高調整の買いが入り、指数を押し上げる格好となったものと思われますが、特に材料のない中で、買い急ぐ場面もあり、大幅高となりました。最後は売り買い交錯となりましたが、買戻しが多く高値圏での引けとなりました。

 小型銘柄は買い戻しが入り難い分、上値も重くなりましたが、昨日売られたものが大きく買われる動きもあって高いものが多くなりました。東証マザーズ指数は大幅高、日経ジャスダック平均やジャスダックTOP20、二部株指数は揃って堅調となりました。先物限月交替となるなかで散発的に、思惑的なまとまった売り買いがみられ、特にまとまった買いが入る場面では指数を押し上げる場面もみられました。方向を示すというよりは指数を動かすような場面がみられたという感じでした。最後も思惑的な売り買いが交錯、現物指数よりも大きく下方に乖離しての引けとなりました。

 昨日の大幅安も本日の大幅高も特に材料のないなかで目先の需給に振らされる格好となりました。先物・オプションのSQに絡む売り買いも多かったのだと思いますが、これまで売買高がある程度あった時には目立たなかった動きもあり、特に材料のない中で大きく振らされることになっているのだと思います。相場全体の方向感が出ているというよりは目先の需給に振らされている状況には変わりなく、先物・オプションの12月限月の最終売買日である、明日まではこうした思惑で右往左往させられ、その後はまた動きがなくなるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 再び基準線を抜けたものの雲を意識しています。RSIはまだ上昇が続いて上値余地もあるのですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、上値の重い展開となりそうです。基準線にサポートされて雲に上値を押さえられるような展開になって来るのではないかと思います。

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