売られ過ぎの修正で大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月28日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8287.49円 △127.48円
売買高 13億6235万株
売買代金 8017億1100万円
値上がり銘柄 1107銘柄
値下がり銘柄 419銘柄
騰落レシオ 83.18% △6.26%

日経平均

先週末の米国株は軟調だが、クリスマス商戦が好調との見方やIMFのイタリア救済報道を好感して売られ過ぎの修正で大幅高

 先週末の米国株は軟調となりましたが、クリスマス商戦の始め=「ブラック・フライデー」の売り上げが好調と伝えられたことやIMF(国際通貨基金)がイタリアに資金供給すると伝えられたことなどから買い先行となりました。為替は落ち着いてはいたものの特にユーロが買われたということでもないのですが、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が金額は売り越しながらも株数では買い越しと伝えられたこともあり、ヘッジ売りの買戻しも交えて、主力銘柄を中心に買われ、大幅高となりました。寄り付きの買いが一巡となった後も断続的に買いがみられるような状況で値持ちの良い展開となりました。

 後場もいったん上値の重さを嫌気するような動きもみられたのですが、主力銘柄への買いは途絶えることもなく案外値持ちの良い展開となりました。ただ、さすがに引けを意識する時間帯になると上値の重さを嫌気する動きから手仕舞い売りもみられ、また、ユーロも軟調となるような場面もあって売り急ぐ場面もあり、指数も寄り付き水準の下値を試すような動きとなりました。最後も手仕舞い売りや見切売りもみられ、上げ幅縮小となる場面もあったのですが、売り急ぐ動きもなく値持ちは良く、大幅高となりました。

 小型銘柄も堅調なものが多く、値動きの良さを好感して大きく上げるものもみられました。東証マザーズ指数やジャスダックTOP20はインターネット銘柄や太陽光発電関連に高いものがみられて大幅高、二部株指数と日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物は買戻しや目先筋の買いが主体ではあるものの買い急ぐような場面もみられるなど値持ちの良い展開となりました。まとまった買いが断続的にみられるというようなこともなかったのですが、売り急ぐ動きはみられず、指数を大きく動かすような場面もあまりありませんでした。

 米国株や為替の状況、シカゴ市場(CME)の日経平均先物の動向などからすると意外な感じで買い先行となりました。週末の新聞などを見ても弱気な向きが非常に多い感じで、すぐにでも日経平均は8000円を割り込むかのような感じだったのですが予想に反して大幅高となりました。まだ、買戻しや買い支えのような買い方が中心で腰の据わった買いが入っているという感じでもないのですが、著名投資家なども日本株が割安とみているとなどという論評もみられるなど、徐々に売られすぎの修正などは出てくると思われます。下値の節目とみられる8200円〜300円水準での底値固めとなるのかどうかが大いに注目されるとことです。

テクニカル分析

日経平均

 RSIもストキャスティックスも底値圏にあったこともあり、売られ過ぎの修正で反発となりました。転換線を意識するような水準まで戻りましたが、明日も堅調となるようであれば、8200円〜300円水準の節目での底堅さを確認して「アイランドリバーサル」という感じで底入れ感が出て来るのだと思います。

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