大幅高となるも手掛かり難で寄り付いたあとは閑散小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月14日 17時04分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8603.70円 △89.23円
売買高 14億1434万株
売買代金 8207億4000万円
値上がり銘柄 1059銘柄
値下がり銘柄 441銘柄
騰落レシオ 90.74% ▼2.17%

日経平均

週末の米国株高を受けて買い先行で大幅高となるも手掛かり難で寄り付いたあとは閑散小動き

 週末の米国株が大幅高となったことから買い先行となりました。ただ、寄り付きの買いが一巡となった後は外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたことや円高気味ということもあり、上値も重くなりました。ただ、上値の重さを確認したからといって売り急ぐこともなく、かといって買い戻り一巡後は積極的に上値を買うでもなく、指数は方向感に乏しく小動きとなりました。目先筋の売り買いが値動きの良い銘柄にはみられるものの主力銘柄は総じて売り買いともに手控えられて閑散とした展開となりました。

 後場に入ると一段と上げ幅を縮小するような場面もみられたのですが、売り急ぐこともなく、さらに円高が進む局面でも値持ちの良い展開となりました。先物にまとまった買いもみられて指数を下支えする格好で、閑散のなか小動きが続きました。決算動向に反応する銘柄も多かったのですが売り買い交錯、強弱感が交錯し、指数を方向付けるようなこともなく、最後まで売り買いともに手控えられて、方向感がみられませんでした。結局最後は手仕舞い売りも嵩んで上げ幅縮小となりましたが、売買高が少ない割りに「閑散に売りなし」とばかりに値持ちの良い展開でした。

 小型銘柄も売り手控えられているなかで目先筋の買いなどで大きく値を上げるものもみられ総じて堅調となりました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調となりました。先物は散発的にまとまった売り買いもみられたものの、積極的な売り買いはほとんどなく、指数を動かすような場面もほとんどありませんでした。まとまった買いがみられ、指数の下支え要因となる場面もありましたが、あくまでも下支えで上値を追うようなこともありませんでした。

 いくら手掛かり難とはいえ、朝方発表されたGDP(国内総生産)や為替動向などへの反応はほとんどみられず、目先の需給要因での売り買いが中心となっています。相場全体の方向感を示すようなこともなく、あくまでも海外要因で上げ下げした後は方向がつかめず、狭い範囲で右往左往するだけとという感じでした。引き続き米国株式動向や為替動向など外部要因に反応することになりそうで、相場全体に方向感に乏しい展開が続くものと思います。

テクニカル分析

日経平均

 遅行線が日々線にサポートされるように上昇しましたが、日々線は雲に押さえられてしまいました。ストキャスティックスは底値圏にあるのですが、RSIは下落が続いて下値余地もあり、明日も雲に押されて軟調となるようであれば、遅行線が日々線を下回り、調整が長引きそうです。遅行線が日々線の上昇に合わせて上昇となれば、戻りを試すような動きになって来るのでしょう。

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