ユーロ高を好感する動きなどで堅調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月29日 13時00分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8701.23円 △85.58円
売買高 21億5882万株
売買代金 1兆3032億7300万円
値上がり銘柄 1360銘柄
値下がり銘柄 200銘柄
騰落レシオ 116.96% △0.88%

日経平均

米国株が大幅下落、商品相場も軟調となり、売り先行、一時大幅安となったが、ユーロ高を好感する動きなどで堅調

 米国株が大幅下落、商品相場も総じて軟調となったことから売り先行となりました。輸出株や中国の景気鈍化も懸念されて中国関連銘柄、商品相場が軟調で資源株が売られました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も売り越しと伝えられたこともあり寄り付きの売りが一巡となっても下値を探るような展開が続きました。為替が円高に振れる場面では見切り売りも嵩んで大幅安となるなど冴えない展開が続きました。それでも売られすぎということや昨日の冴えない相場で米国株安を織り込んでいたということもあり、ゲーム関連銘柄など内需銘柄の一角が堅調となるなど底堅い面もありました。

 後場はユーロが買われたこともあり、買い戻しを急ぐような持高調整の買いもあって堅調となる場面もありました。ただ、昨日の終値を上回ると買い戻しを急ぐというよりは手仕舞い売りも嵩み、ユーロの上昇が止まると指数も小動きとなりました。大幅安水準から大きく戻したことで目先筋の手仕舞い売りなどもあり、後場は中ごろからは方向感に乏しい展開となりましたが、最後は一日早い「お化粧買い」のような持高調整の買いもあって高値圏での引けとなりました。

 小型銘柄はゲーム関連やSNS(ソーシャルネットワーク)関連銘柄などを代表に内需銘柄に幕間つなぎ的に買われるものがみられました。東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、日経ジャスダック平均は堅調、二部株指数は小幅高となりました。先物はまとまった売り買いが散発的にみられ、特に午後になってまとまった買いが入って指数を押し上げる場面もありました。ただ、追随して最後まで買い上がるということもなく、大きく方向感を出すまでには至りませんでした。

 米国株への反応は鈍くなっていますが、為替への反応が敏感になっています。米ドルは動きがないのですが、ユーロの動きに連れて右往左往する場面も多くみられ、明日も月末・期末ということですが、為替次第ということになりそうです。月末・期末の「お化粧買い」のような動きは本日もみられ、明日も週末ということですが、買い戻しを急がせるような買いがみられそうです。ただ、逆に米国株高などから買い先行となり、早めに堅調な展開になるようであれば逆に最後は売られるということになるのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

 もみ合いが続いています。「包み足」となりましたが、方向感はみられず、RSIやストキャスティックスは上昇となっているのですが、基準線を上値に遅行線が日々線に押されらるような格好でのもみ合いがまだまだ続きそうです。

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