米国株高を受けて大幅高、最後は配当取りの動きもあって高値引け清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年09月27日 16時25分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8609.95円 △235.82円
売買高 18億8390万株
売買代金 1兆1930億9000万円
値上がり銘柄 1535銘柄
値下がり銘柄 87銘柄
騰落レシオ 104.98% △12.88%

日経平均

昨日の大幅下落の反動や米国株高を受けて大幅高、最後は配当取りの動きもあって高値引け

 欧州金融不安が薄れ米国株が大幅高となったことから、買い先行となりました。昨日の大幅安の反動もあり、主力銘柄を中心にほぼ全面高となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)は売り越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となると積極的に買い上がる動きも一段落、ユーロが売られると連れて上げ幅縮小となる場面もありました。ただ、ユーロも大きく下がることもなく、改めて売り急ぐだけの材料もなく、値持ちの良い展開となりました。

 後場も堅調な地合いが続きました。値持ちの良さを好感して買い戻しを急ぐ動きもあって上値を試す場面もみられたのですが、戻り売りもみられて抜け切れず、指数は小動きとなりました。為替も比較的落ち着いた動きとなっており、手掛かりに乏しく、持高調整の売り買いが中心で方向感がみられなかったものと思います。欧州金融不安が薄れたとはいっても決定的な材料が出たわけでも、完全に金融不安が払拭されたわけでもないことから買い切れないということなのでしょうが、最後は配当取りの動きなどから買いも入り、高値引けとなりました。

 小型銘柄も昨日の大きな下落の反動から高いものが多くみられました。ただ、東証マザーズ指数やジャスダックTOP20は大幅高となったものの昨日の下落に比べて戻りも鈍く、日経ジャスダック平均や二部株指数は堅調というほどの戻りしかみられませんでした。先物もまとまった売り買いはほとんどみられず、指数を押し上げるような場面も押し込むような場面もほとんどみられず、方向付けるようなこともなく、目先筋の持高調整が中心となっていたものと思われましたが、引け間際から買い戻しを急ぐ動きとなって急騰、高値引けとなりました。

 足元の業績などから考えると割安感が強いのですが、欧州の財政問題に端を発した金融不安が株式相場や商品相場からのリスク回避の動きだけではなく、実体経済への影響が懸念され初めています。今週、来週は日米などの経済指標や雇用指標、住宅関連の指標などの発表が多くこうした経済指標の数字に一喜一憂することになりそうです。また、金融不安=信用収縮の動きが為替の動向に波及して、株式市場を振り回すような場面もあるのかもしれません。いずれにしても、ちょっとした材料に敏感に反応することになりそうです。

テクニカル分析

日経平均

 昨日の下落分を戻すこともなくもみ合いとなっています。底値を探る動きが続いていることには変わりなさそうです。RSIは方向感は見られず、ストキャスティックスは底値圏ですが若干下値余地もあって下落が続いており、下値を探る展開はまだもう少し続きそうです。

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