<日経平均>10050.01△121.72
<TOPIX>868.81△8.70
<NYダウ>12592.80▼88.36
<NASDAQ>2842.80▼16.03
<NY為替>78.29▼0.25
ギリシャ国債の格下げの話題などもありましたが、ある程度織り込まれているということで大きく問題視されることもなかったのですが、いっこうに債務上限拡大の協議が進まないことなどが嫌気され、デフォルトの懸念が強まり一時大幅下落となりました。ただ、さすがに最後にはデフォルトは回避されるとの楽観的な見方もあり、下げ幅も限定的となりました。デフォルト問題はぎりぎりのところまで続く可能性もありますが、為替の動きなどを見ても楽観的に見ている向きも多いのではないかと思います。
ただ、債務問題を除けば足元の企業業績は比較的好調なものが多く、先行きの見通しに対しても楽観的にみているものも多いようです。インターネット証券をめぐるM&A(合併・買収)の話題なども市場を盛り上げる要因となっており、懸念材料が多い割りに市場の雰囲気は悪くないような感じです。債務問題が片付けば好調な決算や見通しなどを見直す展開となるのだと思われますが、今度は月末月初の経済指標動向などが気になるということなのでしょう。
個別にはTDアメリトレードHDがEトレード・ファイナンシャルの買収を検討していると報じられて両社共に上昇、好調な業績と見通しを示したイートンも堅調となりました。サウジアラビアで大規模な複合化学施設を設立すると発表したダウ・ケミカルも堅調、連れてというわけでもないのでしょうが、モンサントも高くなりました。キャタピラーも前日の大幅安の反動から堅調となりましたが、アルコアやGE(ゼネラル・エレクトリック)、ボーイングといった景気敏感株は軟調なものが目立ちました。債務問題を嫌気するようにJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカも安く、金先物価格は高かったのですが利益確定売りに押されてパブリック・ゴールドやニューモント・マイニングも安くなりました。
昨日の日本市場は円高傾向にあることや欧米財政不安などを取り沙汰、先週末の大幅高の反動もあって売り先行となりました。外国人売買動向も売り越しと伝えられて買い手控え気分も強く、個別に業績に反応して堅調となるものも上値が限られてしまうような感じで、冴えない展開となりました。決算発表が本格化するなかで決算動向や欧米の財政問題を見極めたいということなのだと思います。
米国市場はM&A(合併・買収)の話題などもあったのですが、債務上限の引き上げ問題から冴えない展開となり、日本市場も上値の重い展開となりそうです。ただ、決算発表が本格化するなかで、想定されたほど悪くない決算や思った以上に好調な決算を発表する企業も見られ、好決算に素直な反応となってくるのではないかと思います。また、中国や東南アジアなどでの需要拡大から現地生産の増強の動きなども多くみられ、円高ということも以前よりは影響は少なく、世界的に展開している銘柄などは売り込み難く、全体としても底堅い展開になるのだと思います。
日経平均は引き続き10000円水準を意識する動きとなりそうです。10000円に近づくと、あるいは割り込んだところからは売り急ぐ動きも無く底堅さは見られるものと思います。決算発表の本格化を見極めるまでは積極的に買い上がり難く、上値も一気に10200円〜300円水準を目指すというよりは、9800円〜900円水準での底堅さ、10000円水準での売り難さなどを織り込みながらの動きとなってくるのだと思います。
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